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結局は英検が一番効果的?英検・TOEICの資格取得徹底比較

結局は英検が一番効果的?英検・TOEICの資格取得徹底比較

TOEICによる「上場企業における英語活用実態調査」報告書(2013年)によると国内の上場企業全3,254社の人事部門を対象に調査を行ったところ、企業の75.0%が「業務で英語を使用している部門がある」と回答し、68.6%の企業が国際部門での業務遂行には「700点以上のスコアを期待」と回答しています。

この報告書にある通り、TOEICはビジネスシーンに浸透しており、高いスコアを持っていれば採用担当者に良い印象を与えることができるでしょう。

その影に隠れがちな英検ですが、英語の達人の間では評価が高いのも事実。英検とTOEICをどのように活用すればよいかを目指す方向別に解説していきましょう。

英語を専門とする職業につきたいあなたには英検がおすすめ

通訳や翻訳など、いわゆる英語そのものを専門とする職業をめざす方には英検がおすすめです。

教養あるネイティブとコミュニケーションとるために不可欠な語彙力。「語彙力が少ないまま英語圏に住んでいると簡単な英文しか話せないため、思考回路が退化する」と言う人もいます。

英語上級者も「英語の実力差は語彙力の差」と言いますが、TOEICと英検の一番大きな違いは必要とされる語彙数にあります。

TOEICで必要とされる語彙数は約8,000語に対し、英検1級で必要とされる語彙数は約15,000語といわれています。

NHKの英語番組などでコンスタントに勉強していると自然に6,000語は身につきますが、その先は意識的に単語の暗記を行い、さらに暗記した単語を定着させるために、大量の英文を読みこむ必要があります。

語彙力をつけるには今までの勉強のさらに数倍の勉強をする必要があるのです。

語彙というのは英語のエキスパートにはなくてはならないものなのです。

就職活動に役立てたいあなたには英検とTOEIC併用がおすすめ

就職活動にはどの業種を目指すにしても英語関連の資格は必ずプラスになります。TOEICはある程度はテクニックで点が取れると言われており、過去問題を解いて問題になれることで点数がアップするとも言われています。

さらに、TOEICは「不合格」がなく、スコアという形で認定されます。英検は不合格になれば履歴書には書けませんが、TOEICであれば受験すればスコアを履歴書に書くことができます。

しかし、TOEICは英語の4技能(聞く、読む、話す、書く)のうち、インプット系の技能(聞く、読む)しか測定されません。英検であれば英作文問題が含まれますし、二次面接では話す技能が採点されます。

英検であれば4技能をバランスよく伸ばすことができます。級が上がれば上がるほど社会情勢への理解とそれに対する自分の考えをロジカルに組み立てる必要がありますので、社会的素養の面からもスキルアップできるでしょう。

TOEICで点数をあげつつ、英検にも挑戦すると就職活動に有効であるばかりでなく、よりよいスキルアップが期待できます。

今持っている専門性に英語能力をプラスしたいあなたにはTOEICがおすすめ

現在社会人として仕事に専門分野を持ち、さらに英語能力をキャリアにプラスしたい場合はTOEICを中心にするとよいでしょう。

言語習得というのは結局のところ「ある程度のレベルに達することができれば、その先は表現力ではなく、その人が話す内容の中身が重要となる」と言われています。 元宇宙飛行士の山崎直子さんの英語インタビューを聞くと、非常にシンプルな構文と語彙で話されているのがわかります。しかし、その話の内容は世界中の多くの人を魅了しています。 山崎直子さんの経験に裏打ちされた話の内容が人々へメッセージを伝える力を持っているからです。

TOEICは「大量の英語を処理する」ということにポイントを置いています。今あなたが専門性を持ち、英語能力を副次的な能力としてとらえる場合、アウトプットよりむしろ大量のインプットが大変重要になってきます。

さらに英検の試験は年に2回しか開催されませんが、TOEICはほぼ毎月開催されています。仕事で多忙な場合でもTOEICであれば受験しやすいでしょう。

まとめになりますが、英検とTOEICに求められる能力について、以下の違いがあります。

  • 英検はTOEICより語彙力を要求される
  • 英検は英語の4技能を要求されるが、TOEICはインプット系能力のみ
  • TOEICは英検より処理能力を要求される

楽天・ユニクロなど有名企業が英語を社内公用語とする試みも増えてきている昨今では、日本でも今後さらに英語習得の重要性が増すのではないでしょうか。

TOEICと英検の特徴を良く理解し、資格の勉強を上手に取り入れて効率的なスキルアップを目指しましょう。