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新卒にありがち?履歴書の書き方を洗練して、他の候補者と差をつけよう

新卒にありがち?履歴書の書き方を洗練して、他の候補者と差をつけよう

新卒者の就職活動の場合は何でも他の学生と足並みを揃えようとしがちです。そのため履歴書の書き方からリクルートスーツの形に至るまで、個性のないものがずらっと並んでしまう可能性が高くなります。そこで頭1つとび抜けた存在になるためには工夫が必要です。

履歴書のフォーマット

個性的と言われて履歴書のフォーマットを変えなければと考えてしまうのは短絡的過ぎます。まず、たいていの履歴書が有している特徴を確認してみましょう。

  • A3かB4サイズ
  • 住所などの基礎情報記入欄
  • 学歴・職歴記入欄
  • 保有資格記入欄
  • 志望動機記入欄
  • 自己PR記入欄
  • 特技・趣味を書く欄
  • 雇用者への要望などを書く欄

なんでもそうですが、長く使われているのには理由のあることがほとんどです。履歴書の場合も、市販のものが長く使われている雛型ですので、企業と応募者双方にとって使いやすい型として受け入れ、原則としてこの形に則って書いていきましょう。

学歴・職歴記入欄は「学歴」と「職歴」とをそれぞれの最初の行に題し、その下の行に時系列に沿って中学校卒業時からの経歴を書いていくのが一般的です。学校名は公立ならば国・都道府県・市町村立を明記し、私立ならばその旨を明記し、正式名称で記入します。

その方法で最終学歴まで書きます。休学や浪人などで間が空く場合も「在家庭」「○○予備校に入学・卒業」等を書き込み、何をしていたか不明な時間がないようにしましょう。卒業してから療養していたような場合があれば「在家庭」と書いておくと良いでしょう。

この場合は、面接でそこを突かれることが多いので、自分のイメージをプラスに印象付けるエピソードを見つけ、簡潔に述べられるよう準備しておきましょう。病気療養や浪人をしている間もその時にしか経験できなかったことや、その状態だからわかったことがあるはずです。

新卒者の場合は、職歴がない状態ですので「職歴」の下にはなしと書きます。そして次の行の右端に「以上」と書き込みましょう。年は西暦でも和暦でも良いと思いますが、指定がなければ受ける企業の資料を見てそれに合わせると良いでしょう。

最初の工夫はここでする

履歴書の書き方に差をつけるには資格記入欄を見直しましょう。原則としては、学歴・職歴記入欄のように時系列に沿って書いていきます。が、大切なのは書く資格を選ぶということです。就きたい職種や企業によって、アピールポイントを変えていくことも大切です。

もちろん、持っていない資格を書くことはできません。しかし資格をたくさん持っている場合には、志望動機で触れたいものや面接で尋ねてほしいことがらを選び、それが目立つように書いていきましょう。また持っていてもレベルが低いものについては書かなくてもいいと思います。

たとえばよく言われるのが「英検は2級以上、TOEICは600点以上」など語学系資格のスコアについてです。英語は多くの人が勉強していますし、仕事で使えるレベルからをアピールするのが良いでしょう。

しかしロシア語やアラビア語、中国語といったビジネスで役立つのに使える日本人が少ない語学については例外で、まだ拙いレベルであってもアピールしていくといいかもしれません。商社や多国籍企業に勤める場合にはこの辺りをアピールしていきましょう。

日商簿記検定やマイクロソフト認定、秘書検定なども就職には有利な資格です。経理や一般事務に役立つことはもちろん、総合職を志す人にとってはあらゆる社員の異なる立場に立って考えるときに役に立つ資格です。面接で尋ねられれば今後のスキルアップ目標も披露しましょう。

現代ならではの役立つ資格と言えるのが、個人情報保護士、メンタルヘルスマネジメント検定(ラインケアコース、マスターコース)などです。企業をリードしていこうと考える新卒者には、ぜひ挑戦しておいていただきたい資格です。これらは職種を問わず役に立つでしょう。

そのほか、労働安全衛生に関わるもの、金融に関わるもの、ITに関わるもの、法律に関わるものなど、職種に合わせて持っていると有利な資格があります。学生時代に挑戦して、志望企業で求められるものを書いていくと大きなアピールポイントになるでしょう。

最大の工夫は志望動機と自己PR記入欄で

さて、最大の工夫は志望動機と自己PR記入欄で行いましょう。先にラフな自己PRを書いてみてください。書き上がったらそれを意識しながら志望動機を書いていきます。こうすることで面接の際に自己PRしやすくなり、志望動機も説得力のあるものになります。

自己PRでは何を学んだかを必ず書きます。加えてサークル活動やアルバイトについて触れるのはもちろん、できればインターンシップやボランティアの経験についても書くと良いと思います。そこから何を得てあなたの考え方がどう変わったかについて書きましょう。

そこまで書ければ志望動機は半分以上完成したようなものです。あなたが経験によって得たもの、これから挑戦したいと思ったことと、企業の理念や実績とをつないでいきましょう。企業の求める人材と自分が合致していることをしっかりとアピールしてください。

さらに個性的で力強い履歴書にするには志望動機・自己PRと趣味・特技とを絡めていくことです。例えばスペイン留学によって現地の文化に興味を持ち流通業界を志したとすれば、更に南米にも関心を持ち、広くラテンの音楽を聞いたり舞踊を習ったりしていることもアピールポイントになります。

工場見学が趣味なら全国の製造業の優れたところを挙げていくのも面白いですね。紙幅の制限がありますが、面接で語れるよう、語りたい要素で履歴書にフックを作っておきましょう。面接してみたいと思ってもらえれば履歴書の書き方は正解だということになります。

個性的な履歴書は奇抜な履歴書ではない

読んでいただいておわかりだと思いますが、個性的な履歴書というのは必ずしも奇抜な履歴書ではありません。既存のフォーマットに則ってしかも自分の個性をアピールする方法を模索することが大切です。あなたにしかないものをアピールするということです。

そしてそれは、経歴や保有資格というよりはあなたの考え方にもっとも顕著に表れます。ですからテクニックを意識せず、「自分という人間を知ってもらいたい」という気持ちで書くようにしてください。それが新卒ならではのフレッシュさを自然と演出してくれます。

新卒の履歴書には職歴がない分、何をアピールポイントにしたらよいかわからないという方も多いでしょう。しかしあなたの魅力を伝える書き方は実は何通りもあるはずです。幾つも履歴書を書いてみましょう。次第に洗練された個性的な履歴書が完成していきます。