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やりがい保証!!あとは度胸!?自動車保険の示談交渉人

やりがい保証!!あとは度胸!?自動車保険の示談交渉人

「自動車保険」と聞くと、ましてそれを扱う仕事となると、複雑で面倒だ、胡散臭いと思う人も多いでしょう。でも、実際に事故が起き、保険を使う現場を何度も見ると、「え、信号機ってこんな値段なの?」とか、「そうか、だからこっちの車の方が責任が重いということになるのか。」等様々な発見があります。

車に興味がなくても、運転が得意でなくても大丈夫。ただ毎日机に向かって決まった仕事をこなすだけではつまらない。知識欲が刺激される仕事を経験してみませんか?

示談交渉人とは? こっちはマーチ、相手はベンツ・・・

例えば、ご契約者がマーチに乗っていて、交差点でベンツとぶつかってしまった、相手がとても怖かったので、その場で謝ってしまった、ということがありました。しかし事故の状況を聞くと、相手のベンツの方のほうが過失が大きいことがわかりました。現場での謝罪は特に関係がないのですね。しかし、相手は謝ってもらったことで、自分は悪くない、と思っている。

このような場合に、ご契約者に代わって相手方にきちんと説明をし、理解してもらうのが示談交渉人です。一度で納得してもらえるとは限りません。大変ですがご契約者にとっては、自分では言いにくいことを代わりに言ってもらえる、強い味方だということです。

自動車保険を扱う損害保険会社には、主に「営業部門」と「保険金支払部門」があります。「保険金支払部門」の方が断然おもしろいです。上記のように、実際に事故を起こしてしまったご契約者に対応する部門ですね。

「保険金支払部門」にいる職員は皆、示談交渉人です。ご契約者と、事故の相手と、どちらがどれだけ悪いのか、賠償額の割合を決めるのが仕事です。仕事の流れは大体、以下の通りです。

  • ご契約者から事故の報告を受ける
  • ご契約者と、事故の相手に電話等で事故の状況を聞く
  • 過去の判例等からどちらがどれだけ悪いか判断する
  • 自動車の修理工場に連絡し、損害額を聞く
  • 過失割合をご契約者と事故の相手に説明し、示談交渉をする
  • 納得してもらえたら、保険金を支払う

この中で、どの作業が一番大変だと思いますか?一見、最後から2番目の過失割合の説明、示談交渉かと思われますが、実は違います。一番大変なのは、ご契約者と事故の相手に事故状況を聴取することです。最初から2番目の作業ですね。

なぜなら、示談交渉人は事故をその場で見ていたわけではありません。事故現場が自分の知っている場所ではないことの方が多いです。その中で、何車線の道路で、何キロくらいで走行していたのか、いつ相手の車に気が付いたのか、ウインカーはどのタイミングで出したのか等を電話で聞いていくのです。ご契約者に状況図を描いてもらってFAXしてもらうこともあります。

人の記憶は曖昧です。そして時間が経つにつれ、自分に有利なように説明を変えてしまう人もいます。ですから、できるだけ事故にあってから早い段階で、細かく正確に状況を把握する必要があるのです。この作業を業界では「初動」と言います。刑事みたいですね。

つらいだけじゃ・・・ない!! あっという間の一日

ここまで読んできて、精神的にきつそうだな・・・と思った方もいるかもしれません。確かに、交通事故を起こした方は皆、マイナスの感情を持っており、そのマイナスの感情をゼロに持っていくのがこの仕事です。ケーキを買いに来た客にケーキを売るような、ゼロからプラスに持っていく仕事とは違います。

しかし、そんな辛い状況を共有するからこそ、徐々に生まれる信頼関係があります。事故の件数はとても多いので、電話だけの対応になることも多いのですが、電話だけでも十分に誠意は伝わります。時には、ご契約者様だけではなく、迷惑をかけてしまった事故の相手とも、信頼関係が築けたりします。

そして、一つの事故を解決したときの充実感、達成感は格別です。基本的には始めの事故受付から、支払まで全てを一人で担当するので、主体的に責任感を持って仕事ができます。最初は簡単な単独事故から始まり、徐々に複雑な事故を任されるようになります。最初の一年くらいは、誰もがOJTに近い扱いになるでしょう。

同じ事故は一つもありません。日本の道路は複雑です。事故状況をメモしたり、地図で場所を確認してみたり・・・あっという間に一日が終わるでしょう。退屈とは無縁の仕事です。しかし、誰かを待っていないと進まない、という仕事ではないので、自分でペースをコントロールできます。今日は必要最低限にして早く帰る、代わりに明日がんばる・・・ということも十分可能です。

職場はとっても温かい

これもよく言われることですが、交渉で外側の相手に怒られたり愚痴られたりすることが多い分、内側の人達(=職場の同僚)は皆温かいです。上司も部下も皆同じ経験をしてきているので、仲間意識が強く、つらいことがあったら、誰かが必ず話を聞いてくれます。一人で抱え込むことはありません。

こんな人は、是非!

どんな仕事でも、最初は少し大変で、慣れてしまえば何とかなってしまうもの。自分はペーパードライバーでも、うまく質問をすることができ、相手の話を注意深く聞くことができれば大丈夫。電話が苦手でも、かけまくっていれば慣れます(営業ではなく、むしろこちらの電話を待っている人にかけるのですから)。その上で、特にこんな人が向いている思われるものを上げるので、参考にしてみてください。

  • 飽きっぽい
  • 単純なルーティンワークはつまらないと思う
  • やりがいのある仕事がしたい
  • 気持ちの切り替えが早い
  • 専門知識が欲しい

如何でしょうか。一つでも当てはまれば、この仕事に向いていると思います。この仕事の一番の魅力は、ズバリ、「刺激的な毎日が送れる」ということです。大変な分、お給料もいいですよ!