メーカーの開発現場はブラック企業に負けない位ブラックだ!
はじめに、メーカーで働いている方は多いと思いますが、あまり知られざる事実を今回お話します。この事実を知ってショックを受けるかもしれませんが、新卒の方は特に知っておいて損はないです。そういう場合もありうるのだと。
1.メーカーの開発現場は容赦ない
どういうことかと言うと、労働時間が半端ないということです。
- 通常時 : 残業100時間越えは当たり前
- 納期前など : 残業150時間越えも普通にある
これは開発という業務を選択する限り、おそらく避けて通ることは出来ないでしょう。これは開発という職種柄の特性だと思います。
2.過労働の原因は納期厳守のため
上記で述べたような可労働は、開発には納期があるという事です。納期のない仕事をしている人などいない、と思った人もいるかもしれませんが、納期徹底順守の傾向は開発現場が最たるものです 。その理由は顧客が外部の人間だからです。
特に、BtoBのビジネスの場合、力関係が圧倒的に違います。顧客の力が圧倒的に強く、その一言一言が非常に重たいです。時として気まぐれに目標を変えられたりすると、開発はゼロからやり直しになります。顧客に振り回され続ける宿命があります。
ポイントは以下だと思います。
- 顧客との力関係がありすぎ、顧客に振り回される
- 納期に対する徹底がほかの職種以上
3.労働規約への違反を如何に避けるか?
こういう状況なのでとても体がもちません。体調を崩す人や欝になってしまう人が非常に多い特徴があります。このような状況の元に会社のとる態度は上司次第になります。
- 良い上司 : 顧客に振り回されにくい仕組みを考えて作る
- 悪い上司 : 労働規約に違反しない限り、見て見ぬふりをする
- 最悪な上司 : 労働規約に違反してもそれを隠蔽する
私が勤める会社の場合、良い上司が多いが多いのですが、悪い上司、最悪な上司も実際にいます。私は最悪な上司のもとで働くことになり、欝症状となり倒れてしまい現在も治療中です。ちなみに労務所等への相談はする人は殆ど言いません。報告して、それたがバレた場合の状況が怖いからです。
4.働くメンバーはどう感じているのか?
これも状況によります。大きく以下に分けられます。
- 状況の改善を諦め、ただ黙々と働く人
- 忙しいことを楽しんでいる人
- 出世を諦め、最低限の仕事しかしない人
圧倒的多数は「状況の改善を諦め、ただ黙々と働く人」です。 その為、新入社員がこの労働環境がおかしいと訴えても聞く耳を持ちません。開発とはそういうものだと思い込んでいる為です。状況を変えたくば、自ら何とかしなければなりません。
5.状況の改善の余地はあるのか?
状況の改善は「顧客との関係」を如何に築くかにかかっています。そもそも忙しい原因は、顧客にふり回される為であって、「顧客との関係」が良好になればなるほど、状況も改善します。
出来ないことは「NO」と言える関係を作り上げれば状況は改善します。上で述べた様に、良い上司はここに力を入れます。ここしか、状況を変える手段がないためです。
これは個人的な感想ですが、欧米系はこういった環境を構築しやすいと思います。何故なら彼らは顧客とベンダー(開発者達)を対等の関係と考えている文化的背景があるからです。
一方、アジア系の顧客はこういった関係を構築出来ません。文化的に顧客(自分たち)>ベンダーの力関係が当然と思っている 文化的背景があるからです。
以上を纏めると以下のようになります。
悪いことを前面的に書いてしまいましたが、それでも開発職は依然として一定の人気を保っています。その原因は、会社の利益の厳選を自分達が作ってるという自負があるからです。
開発者がいなければ、会社には売るものがありません。又、いくら間接部門の人が頑張っても外部からお金を稼いでくることはまず無理です。お金を生み出すモノづくりこそが会社を支える根幹だと考えているためです。
さらに、自分が苦労して作った商品が世の中を変えていく姿を見る事ができます。 私は、iphoneやGaraxy関連の部材を作っていますが、この部材がなければiphoneやGaraxyは世の中に出てきませんでした。
まさしく自分が作った商品で、世界中の人のライフスタイルを変えることができ、それを目の当たりにできることは至上の喜びです。この喜びがあるからこそ、過酷な状況にも耐えている人が多いとも言えるでしょう。