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【面接の対策】回答内容以外の評価基準をクリアする方法

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採用面接で質問されることは、志望動機や自己PRといった王道なものから、休日の過ごし方、尊敬する人、好きな本など多岐に渡ります。採用応募者は、これらの質問に対していかに上手に回答するかを準備をしがちですが、面接官の立場からすれば、ある程度的を得た回答であればそれ以上を求めることはありません。

では、採用応募者の回答内容以外に面接官は何を見て評価するのでしょうか?

私自身、様々な企業様に採用コンサルティングを行っていたとき、必ずこの評価基準の作成を行うのですが、本質は、どんな採用応募者と一緒に働きたいか?という問いに答える形で評価基準を決めていきます。

例えば、「明るい人」「自ら率先して動ける人」「気が利く人」「打たれ強い人」「批判ばかりしない人」などが、評価項目として挙がってきます。残念ながら、採用応募者にとってこの評価基準を知ることはできません。

しかしながら、ある程度一般論として、「明るい人」>「暗い人」、「しっかりした人」>「だらしのない人」、「能動的な人」>「受動的な人」など評価基準を想像することはできると思いますし、これらの想像はそれほど実際の評価基準からかけ離れてはおりません。

以下、面接官がどんな採用応募者と一緒に働きたいか?という視点で評価していることを念頭に、採用応募者の回答以外に何をみて評価するのか見ていきましょう。

採用応募者の外見

良く言われていることですが、清潔であることが大事です。不潔な人と一緒に働きたいと思う面接官はまずいないでしょう。一方、高価なブランド物のスーツ、バッグや靴で着飾ってくる採用応募者の場合はどうでしょうか。

その企業の業界によって多少は異なる場合があるかもしれませんが、マイナスに働く可能性が高いでしょう。なぜならば、ブランドは人によって好き嫌いがでる傾向にあります。極端なことを言えば、面接官が嫌いなブランドを身にまとっていたらあまり良い印象を与えることができないでしょう。

同様な事例として、採用応募者が目立ちたいために派手な格好をしたり、オールバック、リーゼント、蝶ネクタイ、帽子、着ぐるみ(実際にあった事例です)を身につけるのも面接官の心証を悪くするリスクばかりで、あまりプラスに作用することはありません。

つまり、採用応募者の外見は、評価を上げることはないが下げることはあるポイントだという認識を持ってください。

採用応募者の表情

外見に近いですが、非常に重要な評価基準の要素であります。面接という非日常な空間では緊張でガチガチに顔がこわばってしまうのは無理もありません。この点に関しては、面接官も理解しておりますのでそれほど気にすることはないでしょう。

しかしながら、終始このような状況では困ります。面接官が得られる視覚情報の80%以上は採用応募者の顔になるからです。ではどのような表情の人と一緒に働きたいと思うでしょうか。

これは、仕事だけに限らず日常的にも当てはまります。ずばり笑顔である人です。常に眉間にしわをよせて、険しい表情の人に話しかけられますか?親しみを持てますか?いつもニコニコしている人は、ヒトを引き付けます。

女性は得意な方が多いのですが、男性の中には「男が仕事場で笑うなんて不謹慎だ」といった信仰がある方がおります。しかしながら、これからはなかなか言葉だけではうまく進まないグローバルで仕事をすることが多くなることも考えれば、笑顔で親しみある表情をすることが仕事でも重要になると意識改革が必要です。

どんな採用応募者と一緒に働きたいか?それは笑顔である人であることは重要です。

採用応募者の聞く力

採用面接という場では、どうしても採用応募者が発言する時間が長くなりがちですが、実際、仕事の場では相手の発言を聞く機会が多くなるのは言うまでもありません。

面接の場で、聞く力をどのように評価するかは「採用応募者が面接官の質問をきちんと聞いているか」の1点に集約されます。つまり、面接官の聞きたいことにきちんと応えているかを評価します。

「なんだ、そんなこと当たり前じゃないか!」という声が聞こえてきそうですが、意外ときちんと応えられている採用応募者はいないものです。

面接官「この会社はどこで知りましたか?」 採用応募者「(あっ、この会社をずっと前から知っていることをアピールしなくては)私が子供の頃からこの業界に興味を持っておりまして、友人の姉がこの業界に就職したことでこの業界に興味を持つ・・・・」 面接官「・・・(そんなこと聞いてないんだけどなぁ)」

面接官「あなたの短所を教えてください」 採用応募者「(印象が悪くなりがちな質問だから、良い話からしなくては)私の長所は・・・」 面接官「・・・(短所を聞いてるんだけどなぁ)」

いかがでしょうか?採用応募者は、確かに面接官の質問をしっかり聞いてはおりますが、それを評価する面接官に伝わってません。当たり前の話ですが、面接官は採用応募者の回答からしか聞く力を判断することはできないのです。 つまり、評価されるのは次のような回答です。

面接官「この会社はどこで知りましたか?」 採用応募者「私が貴社を知ったのは・・・・」

面接官「あなたの短所を教えてください」 採用応募者「私の短所は・・・」

以上のように、採用応募者の回答内容以外にも、このような点を評価されている可能性が高いです。キーワードは何度も述べたように、どんな採用応募者と一緒に働きたいか?です。

この問いにしっかり応えられるように自分自身を磨きあげれば、採用だけでなく仕事や日常生活においても非常に魅力的な人になることでしょう。是非、採用面接の事前準備でも意識して取り入れてください。