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実は安全!?東京で受けた実体験に基づく治験のアルバイトを紹介

たった一週間ちょっとで十数万円が手に入る。そんな都市伝説のようなアルバイト「薬の治験」の話を聞いたことはありませんか?実のところ治験とはアルバイトではなく、おカネを貰ってボランティアをする「有償ボランティア」に位置づけられています。

今回はそんな怪しそうで、実は詳細を知る人がほとんどいない治験について、筆者の実体験を元に紹介します。

治験の登録のやり方

まず治験のボランティア登録のやり方です。昔でしたら「治験を経験した大学の先輩の紹介」など、コネクションがなければたどり着けない方法でしたが、インターネットが普及した現在は違います。

インターネットで「治験」「アルバイト」とキーワードを入れて検索すれば、治験の登録サイトが出てきます。「JCVN」や「VOB」という名前のサイトが有名です。そこでメールアドレスを登録し、サイトから送られてくる受けたいと思う治験のボランティアのメールをチェックしましょう。

送られてくるメールには治験の日数、場所、なんの病気に効く薬か、そして謝礼金について書かれています。良いと思ったものを選んだあと、登録した治験サイトに行って応募し、登録サイトのスタッフからの連絡を待ちます。

複数の健康診断を受ける

治験。実はそれは狭き門です。高額の謝礼金をにたどり着くまでには、複数の健康診断、つまりスクリーニング検査を受けて合格する必要があります。

筆者は東京近郊に住んでいたので、都内の治験専門の病院に行って最初の健康診断を受けました。身長、体重、尿検査、採血など検査をして、体調が良好であれば次のステップに進めます。ちなみにこの健康診断を受けるだけで、小額の謝礼金を受け取ることができました。

最初の健康診断に合格すると、後日スタッフから連絡があり、二度目の健康診断を受けます。場所は地検の種類にもよりますが、筆者のときは東京駅集合で、新幹線で移動して某県の大学病院で受けました。前回の健康診断より採血が多く、レントゲン検査までありました。

この二回目の健康診断では二十人が集められました。最初の健康診断では六十人いたので、三分の一まで絞り込まれています。そしてさらにこの二回目の検査で半分の十人以下に絞り込まれました。

そして三度目です。後日選ばれた十人が同じ某県の大学病院で検査をして、その時点で体調などの条件が良かった四人が治験の被験者に選ばれました。

よくラクに稼げるアルバイトだと噂される治験ですが、実際たどり着くまでは非常に厳しい道のりです。治験に選ばれた人はモルモットにたとえられますが、治験に選ばれる人は健康中の健康、エリートモルモットなのです!そして一週間以上に及ぶ治験のあと、再度一週間後に検査をして治験は終了しました。

意外としっかりしている病院側のサポート

よく治験では薬を飲んだ後、副作用が出ても訴えない旨の契約書を書かされると噂されています。たしかに契約書にサインをすることは事実なのですが、病院側からちゃんと治験終了後に何かあったら連絡するように連絡先を渡されました。

また治験の検査をするお医者さんは治験の場所が大学病院だったため、普通に病院でいつも勤務している先生です。治験の検査は病院で働く先生が仕事と研究の一環として行われています。

たしかに治験は絶対に安全とは言い切れません。しかし私たちが考えている以上に慎重に検査されているのです。

実際には治験薬は飲まない可能性も

実は治験で薬を飲む人の半数は薬として効く成分が入っていない偽薬を飲まされます。これは同じ条件で治験の実験をした時、本物の薬を飲んだ人と偽薬を飲んだ人ではどのような効果の違いが現れるかを確かめるためです。

なので、実は本物の薬を飲む人はかなり少ないのです。もちろん自分がどちらの薬を飲んだかどうかは知らされません。私たちが思っている以上に本物の薬を飲まされることは少ないのです。

ちなみに今回の七泊八日に及ぶ治験の入院では約二十万円の謝礼金を受け取りました。たしかに大きな金額ですが、数回に及ぶ治験の検査をパスするのが一番難しいところです。

一攫千金を狙うのも楽ではないことが、実際に経験してみてわかりました。世の中簡単にお金をもらえる仕事なんてないようです。