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仕事3年目、転職を考える人の為の「将来の考え方」

新卒採用、中途採用の2つの採用形態がある。何がどう違うのか、それぞれのメリット、デメリットとは?

新卒採用は1度きり

新卒採用と中途採用は、何故か比較されることが多い。けれども、並べてみると実は比較対象としてはおかしいのではないか?と気付く人もいるはず。それもそのはず、新卒採用と中途採用では、対象も、要求するスペックも全く異なるのだから。

新卒採用とは、学生から新たに社会人となる人向けの採用のこと。学生から初めて社会人になるわけだから、当然企業側も採用対象に期待するのはハイスペックな技術などではなく、やる気と将来の可能性、そしてその企業に合うかどうかの人間性を重視する。志望動機や今後やりたい事などを聞いたり、性格判断などをされるのはこの為だ。

また、多くのところが、新社会人向けの研修制度を用意している。企業によっては、この研修制度がどれだけ充実しているかを魅力として伝えている。実務に対する研修だけでなく、敬語や電話対応などのビジネスマナー講座が組み込まれている場合が多い。

さらに、新卒は大体にして採用時期が決まっており、一般的には4月入社か9月入社に合わせて半年か1年前あたりから募集が行われる。一定数以上採用した方が1人あたりの教育コストが低い為か、採用人数も比較的多い。

充実した研修制度が挙げられることからも、企業側は新卒採用に対して即戦力を求めているわけではなく、教育して1、2年後に使えるレベルに育てることを目標としている。

ちなみに、現在では第二新卒などの制度も出てきたが、まだまだ新卒採用が一般的であり、基本的に新卒採用は1度きり。新卒採用しかしていない企業も多く、「新卒」はブランドとさえ言われる。

中途採用は即戦力!

一方、中途採用は基本的に即戦力になることが求められる。新卒採用で見られるような充実した研修制度なんてものはほぼ存在しない。新卒採用のようにやる気があれば良いというわけではなく、企業が求める技術を持っている事が重要とされる。その技術がなければ、どれだけ学習速度が早くても、試用期間で打ち切られることもある。

採用面接では何故この企業に転職しようと思ったのかなどの志望動機の他に、前職でどんな仕事をしてきたか、実績・経験があるかどうか、今後の仕事に必要なスキルがあるかどうかが問われる。

採用時期は得に決まっておらず、必要なスキルを外部から取り入れる場合や、欠員が出た場合などにその都度行われる事が多い。

メリットとデメリット

上で述べたように、新卒であるメリットは、とにかく現時点では何も期待されていないことだろう。ぶっちゃけ、やる気さえあればどうにかなる世界である。こんなことを書くと怒られるかもしれないが、志望動機なんて多くの学生は適当だし、将来性なんてやる気があるかどうかで変わってくる。というか、面接時にやる気があると思わせられれば良いのだ。

研修制度も充実していることだし、採用人数が多いからチャンスも多い。これが新卒でしか得られないメリットなら、これ以上ないメリットだ。

一方、中途採用のデメリットはこれに尽きる。充実した研修制度もなく、やる気があってもスキルがなければ採用されない。募集も少ないのでチャンスも少ない。新卒採用のメリットがそのまま中途採用のデメリットになるだろう。

一方で、中途採用のメリットはスキル次第で給与が上がったり、入社時期に縛られず転職できる点だ。経験やスキルによる縛りがあるからこそ、高いスキルを持っていれば相応の給与が期待できるし、前職で責任ある立場などについていれば、新卒入社の数倍の給与からスタートすることが可能だ。

また、新卒のデメリットもここにあるかもしれない。基本的には日本社会で新卒ということに大してデメリットはないのだが、強いて言えば、いくらスキルがあったとして、最初は新卒入社の同期と同じ給与からスタートだ。

よく趣味などでプログラミングができたり、外国語がビジネスレベルでできたとしても、基本的には他の新卒と同じ扱いになる。スキルがある者からすれば、多少デメリットとなるだろう。

このように、基本的に新卒採用を使うにあたって、デメリットというデメリットは無い。逆に、中途採用は新卒採用に比べてかなりシビアだ。しかし、一般的に新卒採用を使えるのは1度きり。新卒採用時期に上手く新卒カードを使い、次回の中途採用に備えてスキルをつけたいものだ。