笑顔の効果をあなどるなかれ。職場でのポジティブシンキングのススメ
女は愛嬌というとセクハラだと騒がれてしまうご時世ではありますが、男女問わず、ブスッとした表情の相手より笑顔の相手と接する方が何倍も気持ち良くいられるものです。とはいえ、多かれ少なかれストレスのある社会のこと、年がら年中笑顔でいろと言うのも無理のある話ですよね。
でも、少しでも職場で笑顔を保っていられるよう、ポジティブに物事を考える癖をつけてみませんか?
プラスとマイナスは表裏一体
面接の心構えとして、「長所と短所は同じもの。長所は短所になり得るし、短所と思っていることも見方を変えれば長所になる」と言われることがあります。これは確かな事実です。
たとえば「人見知りせず誰とでも仲良くできる」という長所は、初対面の人にとっては「図々しい」と取られるかもしれません。「口下手で聞かれたことにすぐ返答できない」という短所は、「慎重に考えて答えを出す」という長所でもあります。プラスとマイナスは常に表裏一体なものなのです。
「これはわたしの仕事じゃない、スキルを活かして働きたい!」と顔中しわしわにしたキャラクタが謳うCMがありますが、あれってどう受け止めてますか?
「そうよね。会社はわたしのスキルを活かしてくれないわ!」と同調する人が多いのかもしれませんが、こうも受け留めることができませんか?「こんなことまで片手間で出来ちゃうのがワタシのスキルなのよ」
ものは考えよう
このようにどのようなことであっても、物事は受け留め方でプラスとマイナスが真逆になります。これを上手く利用しない手はありません。
「応接室にお茶いれてくれる?」と言われたら、「お茶くみじゃないわよ」「忙しいんだから自分でやれよ」と思ってしまいがちです。そこを180度方向を変え、「私のお茶が美味しいんだな」「いい情報が聞けるかも」と考え直してみたとしたらどうでしょう?そこに嬉しさや楽しみを見つけることができたら、眉間の皺が自然に伸びちゃいませんか。
ほかにもいくつか例を挙げると、ネガティブな考え方とポジティブな考え方では、下のような違いがあります。
- 挨拶したが返してもらえなかった
- 入力ミスを叱られた
- 突然の残業を命じられた
ネガティブ:嫌われてるのかな。もう挨拶しないでおこう。
ポジティブ:考え事をしていて気がつかなかったのかも。よし、次こそ返してもらうぞ~!
ネガティブ:自分は絶対間違わないのかよ。だったら自分でやればいいのに。
ポジティブ:確認したつもりだったけど、見つけてもらって良かった。次はもっと丁寧に確認しよう。
ネガティブ:定時後に予定が入ってるのに、迷惑だなあ。こんなの明日でいいだろ。
ポジティブ:今日中にこれを片付ければ、明日バタバタしなくて済むな。良かった。
嫌な出来事ほどなぜか記憶に残るもの。つい無意識にやってしまう無愛想な態度や表情も、それだけ他人の記憶に残ってしまうということです。そういった小さな記憶が積み重なって、「あいつはいつも無愛想で扱いにくい」なんて印象が周りの人に定着してしまうのは、誰しも不本意ですよね。
自分自身が業務時間を少しでも楽しく過ごすためにも、受け止め方をほんのちょっとだけ変える努力をしてみませんか。
ただし、なにごとも過ぎたるは及ばざるがごとしとか。愛嬌のつもりが薄っぺらい愛想笑いにならないよう、たまには鏡を見て気をつけることも、どうかくれぐれもお忘れなく。