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就活の面接でよく聞かれる「志望理由を聞かせてください」の模範解答

志望理由の本当の意味を理解する

就活のときには履歴書やエントリー用紙に志望理由を書くことになると思います。就活で最も重要と思われる志望理由ですが、企業にとっては応募者が自社を選ぶ理由が書かれている以上重要な選考理由となります。また、就活生にとっては、なぜその企業を就職先として選んだのかを示す重要な意思表示ともなります。

履歴書やエントリー用紙に書かれていても、面接官からは「志望された理由についてお聞かせください」と聞かれることがあります。就活生は、会社の規模や実績または安定性や将来性を考慮して会社選びをしているはずです。

ただ、会社を値踏みしたような項目をストレートに伝えることは控えるでしょうから、面接官には「興味のある分野なので知識を得たい」とか「社会に貢献したいと考えている」と言うような当り障りのない理由を伝える方もいるようです。

このような自分自身の向上はプライベートな時間で費やすべきですし、社会一般への貢献は起業して自ら先頭になって行うべきことかもしれません。企業が求めている人材は、いかに会社のために働く意思があるかを知りたいはずです。つまりここで質問している志望理由とは、就活生がいかに会社に貢献したいと考えているかを知りたいという事なのです。

会社に貢献する社員とは

志望理由として「会社に貢献したい」と伝えても面接官には儀礼的な答えとして受け取ることになります。ではどのような答えが望ましいのでしょうか?

最初に失敗例から学びましょう

企業側は面接会場に訪れている就活生の気持ちはわかっています。応募した企業から内定を受けたいと思い、そのために日常以上の準備をして臨んでいることも知っています。

だからこそ、書類に書かれた文章を見比べ、実際に言葉で確認しておきたいと考えるのでしょう。つまり企業にとって志望理由は、質問の中でも重視するポイントと言えるのです。

会社を発展させるのはNG

そのなかから、まずは失敗例から学びましょう。就活準備を重ねた結果、壮大な理由に行き着き、企業において一社員の枠を超えるような志望理由はNGです。「世界的な企業に発展させたい」とか、「業界NO1企業に躍進したい」と言うような夢を語ることは面接会場において現実的ではありません。

景気は上向きとはいえども、業績が著しく改善されているのはほんのわずかな企業で、大半の企業は社内研修や社員教育の経費さえも削減しているのですから、なるべく即戦力として働ける人材を探していることを理解して、夢を語るよりも現実の第一歩を踏み出せる意気込みを伝えることの方が重要です。

業務外となるスキルアップはNG

また、就活をしていると「スキルアップ」と言うキーワードが常について回るため、会話の中で使ってしまうことがありますが、企業が個人のスキルアップのために会社の運営をすることは有りません。個人のスキルアップが企業全体を押し上げる効果があったとしても、これから採用する人材に対して面接時に望むことは有りません。

ですから、仕事に携わることで「知識を得て勉強させてもらう」と言うような答えはNGとなります。スキルアップは結果としてついてくるものか、もしくはプライベートな時間で習得するべきことなので、面接での志望理由の答えとしては不向きと言えます。

志望理由に社会貢献はNGキーワード

社業に関係ないことを面接で話しても全く意味はありません。社会の混乱や貧困について熱く語ったとしても、その知識を生かせる職種を選ぶべきで、当社に必要な人材ではないと判断されてしまいます。

社会人としての常識の範ちゅうで考えると分ることだと思いますが、「任されたものに対する勤める気持ち」こそが求められているのですから、面接では社業に専念することをアピールすべきです。

質問の意図から考えてみる

会社に貢献する社員とは、社業に専念して一生懸命働いてくれて、しかも与えられた仕事に対して結果を出してくれる人材が求められています。そのためには仕事についての理解度が必要となります。

つまり入社後どの部署に配属されるかはわからなくても、社業を理解していることが選考するうえで大切なポイントになります。志望理由が社業に絡むものであれば、一定の理解がされていると考えてもらえるはずです。面接官は志望理由を聞くことで社業の理解度を計りたいと考えているのです。

志望理由を質問するもう一つの理由とは

仕事に対する理解度と共に、その仕事をやり遂げられるかも見極めたいところです。限られた時間のなかですから、すべてを知ることはできませんがヤル気だけは感じ取ることができます。つまり志望理由に付随するモチベーションの高さを確認しているのです。

仕事への興味や探求心があっても、会社での仕事は常に第一線で働くとは限りません。サポートやバックアップの職種や総務などの裏方の仕事など、様々な仕事がありますので、どんな仕事であっても一生懸命働ける人材を求めています。

希望以外の職種にあたるとモチベーションが下がり、貢献する気持ちさえなくなるようであれば、会社にとっては必要な人材とは言えません。興味があろうとなかろうと陰日向なくコツコツと仕事をこなす真面目な人材であれば内定に近づくはずです。

志望理由を説明する

会社が置かれている立場を理解した上で志望理由を述べましょう。「会社が目指している方向性や仕事の内容が好きで応募している事、そしてどこのポジションであってもチームの一員として働きたい」と言うのが無難な回答になります。

自分の特性をアピールしなくても履歴書やエントリー用紙に書かれているはずですし、面接官は承知していますから、直に聞きたければ面接官からスキルについて問い合わせがありますので、敢えてここでアピールする必要はありません。しかも希望職種でなくても入社意思があることも伝わるはずです。

また数少ない学生生活の経験上から他業種ではダメなことも伝えられるといいでしょう。履歴書やエントリー用紙には書かれていないはずですから、面接官も興味をもって聞いてくれるはずです。

面接の質問は必ず求める本当の理由があるのです。表面上の言葉だけで回答するのではなく、質問者が何を求めているのかを常に考えて応えていくことが内定に繋がるはずです。