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面接官が最近のニュースを聞く事で見抜く、応募者の3つのポイント

面接での質問の中に、「最近のニュースで気になることはありましたか?」と聞かれる事があります。ここで時事ネタを話す事も良いのですが、それでは面接での質問の意味がありません。実際面接をする側として時事ネタとその感想を素直に話されて困惑する事は多々ある事なのです。

最近のニュースを聞く訳ですから、タイムリーな話題を知っているのかどうか聞いている訳です。当然、日常的にニュースを気にしていないと答えられませんので、まずはそういった社会に対して目を向けているのか聞き出そうとしていますし、その内容や意見などからどういった分野に興味を持っているのかもおのずと判別する事ができます。

ただ、ここで注意が必要なのは、これは面接での質問だという事です。確かに応募者の人となりを理解する為に面接官は聞く訳ですが、それでも「企業」とどういった関連性を持つのか絶えず考えておかなくてはいけません。応募者の視点の先に入社後見据えている姿勢を感じさせるぐらい出なければ、いけない訳です。

例えばインパクトだけを考え、ある駅で猟奇的な事件が起きたニュースを挙げ、人命の重要性を説いたとします。しかし、それは企業や日々の業務とどう結びつくのか考えていると、とても結びつくとは思えません。「人命は大切だと感じたので、お客様を大切にしたいと考えております」などと結びつけるのは、さすがに無理があります。

確かに素直に時事ネタを話し感想を述べる事で、人物像を把握する事は可能です。ですか、数少ないアピールポイントをみすみす逃すのは勿体無い事です。そこでまず、面接官が最近のニュースを聞く事で応募者を判断している3つのポイントがありますので、それについてお話しします。

まず1つ目ですが、最近のニュースで何に興味を持ったのか?です。この部分で業界関連のニュースから外れると痛いです。例えば食品関連企業に入社を希望しているのに、不況の煽りを受けアパレル大手の海外進出取り止めみたいなニュースを答える事はあまりお勧めできません。これでは面接官は服に興味がある人だと認識してしまいます。

例え話題になった最近のニュースでも、業界関連のニュースでなければ止めておきましょう。業界ネタのニュースなら月間、週間の業界誌や関連業界のメールマガジンなどを見れば嫌でもネタには困りません。ニュースと言われるとTVだと思い込んでいる人がいますが、幅広い視野で情報を収集する姿勢も面接官には良い印象を与えます。

面接官は最近のニュースから、応募者の興味がどこにあるのか判別します。採用後、応募者が日々の業務をこなしていく上で重要な事は、自発的に考え行動する事に掛かって来ます。興味こそガミガミ言わなくても、行動する原動力です。その為、少しでも業界について興味がある姿勢を見せて欲しいと考えている訳です。

2つ目は、自分の意見を持っているかどうかを見ます。面接対策が盛んに行われるおかげで、業界のニュースを挙げて対処する応募者がいます。しかし、実際に意見を聞いてみると中身がなくガッカリする訳です。仮にも面接官はその業界に席を置いているプロです。当たり障りのない内容では意味がありません。

また今後、入社し業務を行う上でその意見が有利に働くのかまたは不利に働くのか判別する為にも、本人の意見を聞きたい訳です。意見とは、その人の経験や独自の視点から出てくるものです。その考えが企業に入社しても、日々の業務をやっていくのに適正なのかどうかは重要なポイントです。

自分の意見を持っている応募者は、日々起こる問題や膨大な業務を行う上で自発性を発揮し対処していく事を面接官は知っています。それは統計的なデータですが、業界に興味を持たない人や面接官受けを考える人よりは良い人材だと判断します。

3つ目ですが、企業をどれだけ意識してニュースを見ているか、と言う点です。入社していない訳ですから実際の業務と関連した意見を述べる事は不可能でしょうが、それでも面接官は常に企業を意識した発言を求めています。ニュースになる話題は総じて悪いものが多いです。特に最近のニュースは不況を現すものばかりです。

その為、自ずと最近の業界ニュースは企業にとってもあまり喜ばしい状況ではなく、むしろそのニュースによって新たな問題が出てくる可能性を孕んでいます。その問題を指摘したり、その対処方法を独自に考えていたりするなど本人が問題意識を持ってニュースを見ていれば、真剣度が高い応募者だと面接官は判断する事ができます。

最近のニュースから、以上の3つのポイントを面接官は意識しています。時事ネタを話すだけではなく、3つのポイントを意識してアピールにつなげられるようにして下さい。