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気付いたら貯蓄に大差…会社員の味方、財形貯蓄のメリット!

皆さん貯金はいくらありますか?就職して5年も経てば、最低100万円くらいは貯めておきたい所ですよね。しかし、知り合いの独身ビジネスパーソンに確認したところ、意外と少ないことに驚きました。

少ない理由は趣味に使ってしまうからというのが一番多く、老後や結婚資金のために貯蓄…なんて人はほとんどいませんでした。晩婚化やそもそも結婚する人が少なくなっているというのも影響がありそうです。

すごく差が出たのが40代の知り合い2人。貯蓄などほとんどないという方と、1000万円超の貯蓄をしている方です。さて、この二人の差はいったいなんでしょう?

財形で差がつく

財形と言う言葉をご存知ですか?厚生労働省所管の「勤労者財産形成促進法」に基づいて導入された勤労者が財産を形成するための制度であり、正確には、「勤労者財産形成貯蓄制度」といいます。

目先のことだけを言えば、勤め先が金融機関と提携して、給料やボーナスから天引きしてお金をためてくれる制度のことです。貯蓄のない方は財形をしておらず、1000万円の貯蓄のある方は、若い頃から財形をしていました。財形パワー恐るべしですね。

なにせ一度設定してしまえば強制的に天引きされますから、気がついたらお金がたまっている…というわけなのです。こんないい制度、やらない手はありません。そう思いませんか?そのためにはまず自分の勤め先が財形を導入しているかどうかを調べましょう。

種類とメリット・デメリット

勤め先で財形が導入されていた。よし、いざ財形をしよう!と思った時に注意することがあります。実は財形には3種類あるのです。住宅を購入するために貯める「財形住宅貯蓄」と老後の資金のための「財形年金貯蓄」、使い道に制限がない「一般財形貯蓄」です。

  • 一般財形貯蓄のメリット(○)・デメリット(×)

  • ○目的を定めないので、自由に払い出しできる

    ○3年以上の積立と1年以内に払い出ししないことが契約条件だが、履行しなくてもペナルティはない。

    ×利子非課税の優遇措置がない。

  • 財形住宅貯蓄のメリット(○)・デメリット(×)

  • 持家としての住宅の取得、または持家の増改築工事等の形成を目的とした貯蓄

    ○元利合計550万円までが非課税

    ○海外転勤などの場合も7年は非課税

    ×上記目的以外での払い出しは解約となり、その時点での利子に課税され、さらに5年間さかのぼって利子に課税される

    ×契約時年齢制限あり(55歳未満)

  • 財形年金貯蓄のメリット(○)・デメリット(×)
  • 老後の生活資金の形成を目的とした貯蓄

    ○元利合計550万円までが非課税

    ○海外転勤などの場合も7年は非課税

    ○退職後積立期間が終了しても、年金払い出し期間終了まで非課税措置が続く

    ×上記目的以外での払い出しは解約となり、その時点での利子に課税され、さらに5年間さかのぼって利子に課税される

    ×契約時年齢制限あり(55歳未満)

    ×据え置き期間あり(5年間)

つまり、便利だが誘惑に負ける時がある一般財形と、不便だがお金が貯まりやすい住宅財形、年金財形と言う感じです。

種類にかかわらず、一定条件を満たした財形貯蓄者は低金利の融資制度を利用できますし、転職しても転職先が財形を導入していれば、そのまま続けられるというのも大きな魅力ですね。

ただし、一度契約した財形を他の種類の財形に変更することはできませんので、どの種類にするかは充分考えましょう。

シミュレーションしてみる

毎月2万円、ボーナス時に5万円と設定してみましょう。

給料:2万円×12か月=24万円

ボーナス:5万円×2回=10万円

1年の合計:24万円+10万円=34万円

つまり3年で100万円が貯まるのです。入社して数年、30歳前後になってそろそろ結婚でもしようか…という頃には200万~300万円くらい貯まる計算です。

お金なんてものは、あればあるだけ使ってしまいます。手取りが25万円なら25万円なりの、23万円だったら23万円なりのやりくりをするものです。

そして、お金を貯めようと思ったら独身時代の方がいいでしょう。もちろん結婚して共働きなら、もっとたくさん貯められるかもしれませんが、子供が生まれて奥さんが専業主婦になったとしたら、そこからお金を貯めるのはなかなか難しいでしょう。

老後はまだまだ先としても、将来結婚する時や車や家を買う時、あるいは起業・独立したり投資を始めたりする時、お金があって困ることはありません。

年金だって金額が下げられたり、受取年齢が引き上げられたりする時代ですから、今から未来の自分のために備えておいて損はないでしょう。