• RSS

就職活動で「新卒」カードが有利なのは本当?有利といわれる理由とは

就活において、「新卒」であることは有利だと言われている。新卒という強いカードを手放さない為に、大学留年する人も少なくない。新卒が就職活動にあたって、有利と言われる理由とは何なのか?また、実際のところ、本当に有利に働くのか?

本当のところ、優劣があるか?

実のところ、「新卒」というのはブランドであるのか?新卒とは、学校を卒業したばかりの新社会人のことだ。当然だが、卒業してすぐ初めての社会人になる、というポジションにつけるのは1度だけ。つまり、「新卒」が本当にブランド物なら、このブランドを引っ提げて就活できるのは、たった1度しかない、といいうことになる。

そして、新卒であることが本当にブランドなのか、就活において有利なのか。その答えは、残念ながらイエスなのである。ちなみに、新卒採用と中途採用では、図る基準が全く違うので、そこで優位性は比較しようがない。

では、どこと比べるかと言えば、新卒で就職できず(あるいは就職せず)にフリーターになった人や、一度就職したものの短期間で辞めた第二新卒だ。第二新卒やフリーターと比べて、新卒というカードは優位性があるのだ。

「新卒」が有利と言われるワケ

さて、実際に新卒が有利だと言ったところで、何故有利か?大きな理由は、日本という社会では、新卒の一括採用が主流であり、企業が新社会人を育てる、という考えが根本にあるからだ。新卒採用は一般的だが、第二新卒の募集はまだまだ少ない。

スキルや経験がある中途なら別だが、特になにも武器がない場合は、やはり将来性のある若い方、新卒が有利になってしまう。大手企業では新卒採用しかしていない場合が少なくないし、一括採用と言われるだけあって、一度に採用する人数が多い。1人2人しか採用しないという企業の方が珍しいかもしれない。つまり、自分が内定をもらえるチャンスも多いということになる。

また、新卒採用されれば、大体の場合、研修期間が確保されている。上でも言ったように、新卒を採って育てるという考えが一般的なので、大手ほど研修制度は充実していると言って良い。

第二新卒の場合は研修がある場合とない場合があるが、中途の場合は普通ない。あるとしても、新卒研修とは大きく違い、実際の業務研修だけだろう。たとえ最初の会社を数ヶ月で辞めていても、中途の場合は、基本的なビジネスマナーなどはあって当然とされる。しかし新卒なら、ビジネスマナーを1から教えてもらえるのだ。これは大きな違いである。

留年と就職浪人ならどっちがいい?

さて、新卒の優位性が明らかになったところで、新卒カードを持っている間に就職が決まらなかった場合について考えよう。大学4年の秋を過ぎても就職が決まらなかった、あるいは就活に疲れきってしまった人からの、「卒業して就活を続けるべきか、もう1年留年して就活すべきか」といった質問が実は良くある。

どちらかと言えば、上で示したように、新卒採用しか行っていない企業も少なくないので、大学に残れる金銭的余裕があるなら、留年の方を推奨したい。しかし、留年するにしても学費がかかってくるので、特に私立大学の人は踏み切るのが難しい。

そして、留年して新卒カードを手放さなかったとしても、履歴書を見れば留年しているのは分かってしまうので、何故留年したのかをきちんと説明できなければならない。就職が決まらなくて、という理由を話すのは避けたいところである。

どちらか強いて言えば、というだけで、就職浪人したら職が絶対に見つからないと言うわけではない。また、留年したところで職が見つかるという保証もない。強いて言えば、留年の方が新卒採用に応募できるだけ良いな、という程度である。

辛くても、どうにか就職したい

どこにも内定をもらえず、新卒カードを手放すのはやはり避けたいところだ。だとすれば、度重なる就活に疲れきっていたとしても、どうにか頑張って新卒のうちに就職したい。大学3年の秋から、あるいはもっと前から就活をして、周囲の友人が内定をもらっていくのに、自分はずっと就活。辛いし、休みたいのは経験者としてもよくわかる。

しかし、そこで諦めると、更に就職しづらくなるのは目に見えている。4年の秋を過ぎると、確かに募集は少なくなってくるが、そこで諦める人が多いのも事実。諦める人が増えてくる頃に、諦めずに頑張れば、どこかしら内定をもらえる可能性がある。

実際、なかなか内定がもらえず、大学院の進学を決める矢先、卒業間近の2月下旬に大手企業の内定をもらった人を知っている。終わりの見えない就活に疲れても、1日くらい就活の事を考えず休憩するくらいにして、なんとか頑張りたいものだ。