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会社のパソコンは面倒でも再起動を伴う更新をかけるべき3つの理由

会社で利用している業務用のパソコンには、企業の情報漏えいを防ぐためにさまざまなセキュリティ対策が施されていることでしょう。

一方で、セキュリティソフトを入れると監視プログラムが常駐してパソコンが重くなるとか、インターネット監視機能を有効にすると業務上参照したい情報が有害サイト扱いにされて参照できなくなってしまうとか、利便性の面で不都合を感じることもあります。

もちろん昨今のIT事情をかんがみるとセキュリティは何よりも優先すべき事項であると考えられますが、実業務に当たってはつい優先度を下げてしまいがちです。そのようなセキュリティ項目の一つに「Windowsパソコンの再起動」というものがあります。

パソコンの終了や立ち上げ時に時間がかかったり、終了するためには開いているファイルを(作業用ファイルだけでなく参照用ファイルも)すべて閉じなければならないなど、継続して作業をしたいため再起動はしたくないというユーザーが多いのです。

実際に「再起動してください」という通知が表示されているにもかかわらず、作業が完了するまで再起動をしないという使い方をしている人も多いようです。今回は、それでもちゃんとパソコンを再起動してアップデートを完了させた方がいい理由を3つお伝えします。

1. セキュリティホールへのアタックを防ぐ

WindowsUpdateの必要性としてまず言われるのが、Windows(OS)の持つ脆弱性(セキュリティホール)へのアタックを防ぐことです。これは、敵意を持ったウィルスによる攻撃と違い、もともとWindowsが持っている弱点を突いてくる攻撃なので、アンチウィルスソフトなどのセキュリティソフトでは防ぐことが出来ないのです。

毎日新しいセキュリティホールが発見され、それらは瞬く間に全世界に公開され、悪意を持ったプログラマーにより攻撃プログラムが作成されます。万が一あなたの使用しているパソコンがターゲットになった場合に、Updateを行っていればあなたの責任はずいぶん軽くなるでしょう。

しかしもしマイクロソフトが既に対策済みであるにもかかわらず、あなたが個人の都合を優先したためにUpdateを行っていなければ、あなたの問われる責任はかなり重くなる可能性があります。

2. 勝手な再起動によるデータの消失を防ぐ

WindowsUpdateはインストール後再起動を行わないと正常に動作しません。そのため、インストールが完了するとWindowsから再起動をするようメッセージが通知されます。また、PCの設定によっては自動で再起動をしてしまうことも。

ちょっと離席して戻ってきたら勝手に再起動されてしまい、編集中のデータが消えてしまった……などという悲劇も起きかねません。マメにデータをセーブすることももちろん必要ですが、パソコンが再起動をするようメッセージを出してきたら、そのタイミングでちゃんと自分の意志で必要なファイルを保存し、確実に再起動を行いましょう。不幸な事故が減ります。

※筆者はWindowsUpdateの再起動を自動で行わない設定にしていますが、それでも重要度の高いパッチをあてた際には「今すぐ再起動/後で再起動」の選択画面のまま一定時間が経過すると、勝手にパソコンが再起動を行うケースがありました。

3. 最新のソフトやアプリが使えるようになる

Windowsの脆弱性は、Windows上で動作するソフトやアプリにも影響を与えます。そのため、新しいソフトやアプリになればなるほど、WindowsUpdateを行っていないと正しく動作しないということがあり得ます。

原則として、ソフトやアプリがリリースされた時点で配布されているUpdateは実施しておくべきです。なぜなら、それらのパッチが適用されていることを前提にソフトやアプリは作られているからです。

再起動を嫌がる人の理由のほとんどは「作業を継続して実施したほうが効率がいいから」ということなのですが、最新のソフトを使おうとするたびに「OSをアップデートしてください」「XXXXのパッチを適用してください」などのエラーが表示されて作業を進めることが出来ないのであれば、かえって非効率になってしまうこともあり得ます。

特に業務上利用する機会が多いPDFファイルの読み込みや編集に用いるAdobe社のAcrobatやインターネットブラウザのInternetExplorerなどは、OSが最新になっていることを前提とした修正を頻繁に行っていることでも有名です。これらのソフトを正しく使うためにも、OSを最新にしておくことは大切なのです。

いかがでしたでしょうか。効率を求めて再起動しないはずが、効率が悪くなってしまっては本末転倒です。Updateと再起動はマメにやった方がいいでしょう。