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社内研修はどこまで必要か?会社と学校を区別しよう!

未経験者歓迎と銘打って募集している会社に多い、充実の社内研修。しかし、会社は学校とは違います。社内研修は一体どこまでのレベルで必要なのでしょうか?自立した従業員や部下を育てる、会社の研修方法を紹介します。

未経験者歓迎の会社では、新入社員が業界の常識や商品サービスを全く知らないために、一定の社内研修を行う場合が多いです。商品知識の研修や、販売のための営業研修、現場に出ての実地研修などの研修が主となっております。

しかし、場合によってはマナー研修などがあり、研修の中身には身だしなみなどの様な常識レベルの事までの研修が、カリキュラムに加えられている場合もあります。それだけ教育プログラムがしっかりとしているという事なのですが、中には過剰であるという反応をする人もいます。

会社は決して学校ではなく、既に常識レベルの範囲は、面接でふるいにかけているはずだという考えがあるからです。一体社内研修は、どこまでをアプローチ出来ていれば良いのでしょうか?

決して過剰にならず、必要最小限の研修をスケジューリングし、最大限の効果を出す必要があります。ここでは、未経験者の採用に多い、営業職に必要な研修を紹介します。

商品サービスに関する研修

先ず、右も左も分からずに入社した社員は、商品もサービスも全く知らない事が前提となります。ですからこの研修は、とても重要なウェイトを占めています。商品サービスの知識と、営業、販売ツールの確認を目的として、ツールの使い方や申込書の書き方、契約の交わし方などの内容です。

ただし、ここが詳しすぎると、トークが長くなりすぎたり、会話のテンポが悪くなる営業マンがいます。知識が増えすぎると言わなければならない事が多くなったり、厳密に伝えなくてはならないという意識になるからです。

分からない事は今後の経験の中で自ら学ばせる様に、実践型のトレーニングを励行する方が、結果的に成績も伸びますし、知識も地に足の着いた着実なものが手に入ります。商品サービスの研修は、営業が今日から売り込みに出る時に必要な情報の最小限に留めておきましょう。

営業研修

商品サービスの知識が備わった段階で、今度は売り方の研修です。商品サービスの知識や、営業ツールという武器を持っている状態で受ける研修ですから、ここではその武器を上手く使う方法を学びます。ここで重要となるポイントとは、営業の回り方とトークです。

営業の回り方とは、効率よくお客様の所へ訪問する方法です。ルートセールス、新規営業ともに、営業がいかにお客様との接触回数を上げて、なおかつ効率的に回るかというノウハウを伝える事が大切です。

逆に言うと、そういうノウハウを体系的に持っていない会社も多いですから、自社の営業の回り方の効率性と行動量を検証し、改善する機会にもなります。人に何かを教える事で、自分も教わるという訳です。

もう1つの内容である営業トークに関しては、商談のストーリーをしっかりと描く事が大切です。

流れを大切にし、導入トークでお客様と一緒にリラックスをし、興味付けのためのトークでお客様の心をつかみ、ヒアリングでお客様のニーズとウォンツを引き出し、障壁になるネックを取り除き、最後にクロージングをする、という流れを作ります。

それをスラスラと流暢に言えるようになるまで訓練します。ここはもう練習回数がものを言います。

しかし、流暢に上手なだけでは空虚な感じが出てしまったり、上手過ぎると却ってお客様から信頼を得にくい場合もあるので、骨組みだけをしっかり練習した後は、各営業個人の個性が垣間見える程度の肉付けにしておきます。ここまで研修が完成すれば、いよいよ営業が外回りをする時です。

実地研修

社内での研修が満足出来る内容であっても、いざ外回りをすると、空気に飲まれて研修で学んだ内容を出せない人もいます。そんな人のために実地研修が必要です。しかしこの部分はあえてせずに、いきなり本番で放り出す会社も多いです。

荒業ではありますが、このあたりは経験でしか解決しませんから、それも一つの方法ですが、後から成績が上がらない人に同行をしなければならなくなる事を考えると、初期段階で各営業の姿を見ておき、アドバイスを与えてあげる方がベターかと思います。

以上が必要最小限の研修で、時々ある名刺の渡し方研修や、お辞儀の仕方、服装などのマナー研修は、一部のサービス業では推奨されるかと思いますが、会社のトップクラスの人員がしていないほどのマナーの内容であれば、新人に対して行う必要はないかと思います。

あればベターなのは言うまでもありませんが、業界の無いのTPOを考え、その常識水準以上の社員を採用していれば、経費削減出来る部分と考えます。学校と会社の違いを認識しておきましょう。