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自己批判を徹底してするとなぜか評価される仕事術!超謝罪法!

負けるが勝ち

人は人の誤りを正したくなることが多いです。私も人の誤りをよく正したくなります。ですが、自分の誤りを認めることはしたくありません。私の4歳の息子も、何かいたらないことをした時、言い訳は真っ先にしますが、認めることは皆無です。大人も一緒だと思います。

ところが『自己批判』を積極的に行うと、逆に評価が高くなることがあります。私もこの効果を30歳の時に肌で感じたことがありました。本当に意図しなかったのですが、なぜか私の評価はかなり上がっていました。

直属の上司に言われる前に、先方が絶対に正しく、自分が絶対に間違っており、即座に潔く誠意を込めて認める。他の原因を相手が挙げても「これも全部自分の責任であり、責任は他の誰でもない」と、ひたすら自己批判を徹底的に行いました。そして「いかなる処分も受けるから、そのようにしてほしい」と。

すると、何のお咎めもなく、逆にその上司に相当に気に入られてしまった、という不思議な現象がおきました。自分の批判をすると、なぜか満足感がありました。相手が言う前に徹底的に自分を批判するのだから、相手の言うことがなくなってしまい、拍子抜けするのでしょうね。

特にクレーム対応でこの技(自己批判)を使うと、かなり効果的です。アメリカの商業美術家フェルディナンド・ウォレン氏が実際にあった話で、こういうのがあります。ある気難しいお客さんがいたそうです。

まぁ要はクレーマーなのですが、小さなミスを見つけては酷評をするというのです。ある日、苦情があるので今すぐ事務所に来いというので対応したそうです。会うや否や酷評をあびせてきました。ウォレン氏はそこで自己批判を試してみました。

「もし、あなたのおっしゃることが本当なら、私のほうが間違っているに違いありません。本当に申し訳ありません。あなたには普段お世話になっているのに、本当にお恥ずかしい話です」

即座に誤りを認めたのでそのお客は拍子抜けしてしまい、こっちをかばおうとまでしました。

「いや、大したことではないんだ。ただ・・・」

ウォレン氏は畳み掛けるように自己批判を続けます。

「いや、間違いは間違いです。実に嫌なものです。こちらがもっと慎重にやっていれば、このようなミスは起きなかったはずです。この仕事はもう1度、1からやらせていただきます」

すると相手はとうとうこちらを真剣にかばいだし「大した問題ではないから、以後気をつけてくれたらいい」と述べ、帰り際に新しい仕事を発注して帰ったという。つまり自己批判は、敵を味方に変えることができる可能性がある。

ただし誠心誠意、心から、誤りを即座に認めること。これをテクニックで使うと、こうはいきません。誤りを認めるというのはすごく勇気がいります。ですが、やってみるとなんとも言えない達成感と爽快感を感じます。

相手に攻撃されるくらいなら、自分で自分を攻撃する方が幾分かましです。1度やってみるとハマるかもしれません。悪用厳禁、多用厳禁の代物かもしれませんが、1度試してみることをオススメします。