設計:CADオペレータの仕事ってどう?仕事の「生」情報PART2
設計:CADオペレータの仕事の実態についての情報提供。ねらいはこの仕事を選択する際、事前に仕事内容を把握していただくこと。設計:CADオペレータの仕事の実態についての情報提供。ねらいはこの仕事を選択する際、事前に仕事内容を把握していただくこと。
仕事の「生」情報第2弾!設計:CADオペレータについて、情報提供させていただきます。
設計の仕事には一定程度の「納期」があります。それは設計したものをデータ化したり、図面化する期日のことです。その為、期日前は大変忙しく、拘束時間が長くなります。逆に期日を過ぎれば、拘束時間が短くなります。
そういった従業員の負荷を考え、「フレックス・タイム制」を導入している事業所もあります。「フレックス・タイム制」とは「コア・タイム」と「フレキシブル・タイム」とがあり、その事業所は「コア・タイム」が10時~15時、「フレキシブル・タイム」が7時~10時と15時~23時でした。(たしか?)
「コア・タイム」は出社した日は居なければならない時間で、「フレキシブル・タイム」は居なくてもよい時間です。勤務例としては「7時~コア・タイム~15時」までの8時間、「10時~コア・タイム~18時間」の8時間、また、昨日の「コア・タイム」のみの5時間と今日の「7時~コア・タイム~18時」までの11時間を足した、トータル16時間(8時間の2日分)などの働き方ができます。
他に影響がでなければ、月単位で160時間働けばよく、割り振りは本人に任されます。160時間以上は「残業」扱いとなります。私の経験は自動車部品の設計ですが、仕事の内容は、はっきり言って「地味」です。
期日前(「出図前」と言っていました)は朝、8時30分に出社して、23時までの間、他の設計者と打ち合わせ、休憩、食事をとりながら、ほぼ終日、パソコンと「にらめっこ」をしておりました。
「テクノストレス」という言葉を知ったのも、その時でした。私が担当していた部品についてですが、乗用車のボディーは、ほぼ鉄板でできています。(バンパーは樹脂ですが)そのボディーは三層構造になっています。
私達がよく目にする「外板」と、車内に一番近い「内板」、その間の「補強の役目をする鉄板」を、隙間を空けてサンドイッチし、溶接して作られています。私はその中の「補強の役目をする鉄板」の設計を担当していました。
「外板」と「内板」の間を縫うように、当たらないように(干渉しないように)、車のデザインに合わせて設計します。設計には「3次元(3D)CAD」(パソコン)を使います。
エピソードについて!また、やりがいはどう?
この仕事は辞めてから何十年も経ちますが、今でも覚えている「エピソード」は、ある日、他の設計者と打ち合わせをしていた時、担当していた部品に「1センチの穴を空けられないか」と言われました。「なぜですか?」と伺いました。
「ボディーの軽量化が狙い!」との回答。私は「1センチの穴を空けても1グラムと変わらないのでは?」と言いました。すると、「こういったことの積み重ねが重要で、燃費の向上につながる!」と言われました。
私はその時、設計とは「こだわり」また「妥協しない」「努力」が必要と感じました。こういった従業員の姿勢が「良い製品(車)!」を開発するのでしょう。
「やりがい」については、勤めている時はあまり感じず、辞めてから気がつきました。当時は1つの車種を作るのに「3年」位かかりました。私が担当した車種は、私が退職してから「デビュー!」しました。
私が担当(設計)した部品は車の下から覗きこまないと見えない部品や、また、実際に見えない部品でしたが、「私が設計した部品を使った車が日本全国を走っている!」と思った時に「やりがいのあった仕事だったんだなぁ!」と感じました。
設計の仕事もイイですよ!