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書類選考は証明写真のイメージから!?男の就活メイクの実態

就活の永遠のテーマである「自己アピール」。多くの就活生が、何とか面接まで辿りつき、履歴書やエントリーシート以上に自分をアピールしようと必死です。

自己アピールと一言で言っても、見た目の第一印象から、服装の細かな点、礼儀や言葉遣いという基本的な部分と、面接の会話における様々なアピールまで、短時間で自分を売り込まなければならない為、その対策は考え得るもの全てが出尽くしている感もあります。

最早や、「人の印象は見た目で決まる」とか「第一印象が採用に与える影響は大きい」などという事は常識の域まで達しています。それくらい重要な外見は、まずは履歴書の一枚の写真からスタートします。その為か、履歴書の写真一枚にしても、非常に大きな労力を注ぎ込む事が当たり前の事になってきました。

その良い例が、お手軽な証明写真ボックスよりも、ちゃんとした店舗でカメラマンに撮影して貰った方が良い、ということが実しやかに言われており、その通りにする就活生が大半だということです。その効果のほどは不明ですが、それくらい就活生は見た目の印象に気を遣っているという熱意の表れでしょう。

女性から始まった就活メイクが男性にも浸透した訳

近年までこの「見た目重視」の定義は、大部分は女性の就活生に向けて発信されてきました。男性の就活生には、髪型やスーツ・ワイシャツに関してのアドバイスと、最も一般的な「靴を磨いておく」というような、当たり前のレベルで外見を整えておくように、という程度でした。

しかし、年々増す就職難のプレッシャーから「出来る事は何でもやっておく」という姿勢が強まるのは当然のことで、男性の就活生も見た目に神経を遣うようになっています。

それまでは女性の間で使われていた「就活メイク」「就活ダイエット」、果ては「就活整形」まで厭わない姿勢が男性にまで浸透してきた事で、積極的にこれを取り入れる男性が増えたのは事実です。就活メイクは、大手の化粧品メーカーが提案し、女性の間であっという間に広まりました。

今では就活メイクのセミナーも人気で、男性向けの講座も人気です。化粧品メーカーの広告撮影の経歴を持つカメラマンが提供する、就活生専用の証明写真撮影では、ヘアメーキャップアーティストによるヘアスタイリングとメイク付きで証明写真を撮ってくれます。勿論男性向けのコースもあり、意外に人気なようですいち早く「男性就活メイク」を実行した就活生の効果はどんなものだったのか、その実態を見てみましょう。

メイクを試した多くの人が満足している、という事実

専門家によるスタイリングとメイクをして撮影した写真は、派手さの無い就活用ながら、男性にも「この方が格好良い」という意見が多い程、満足度は高いようです。「同じ自分の顔でも、笑顔が映える」という意見や「陰気さが無くなった」という意見が多く、メイクを経験した男性の多くは、「その後のプライベートでも、就活メイクを意識してスタイリングをする」という人も少なくありません。

やり過ぎは別人の始まり?

経験した人からは評価の高い就活メイクですが、中には失敗例もあります。失敗例の殆どは、メイクを「やり過ぎた」ことによるものです。

「撮影時に眉毛を整えて貰い、目元を少し明るく塗ってくれたことによって写真の印象がガラリと変わった」という例では、写真の印象は素晴らしかったものの、その後、面接に向かうまで自分で毎日のように眉毛を整えたところ、加減が判らず細くし過ぎてしまい、却ってバランスが悪くなって目つき自体が悪く見えてしまった、という結果になってしまいました。

自分でも気付いていましたが、面接官からハッキリと「パッと見、別人かと思った」とか、「メイク?」と聞かれるくらい印象が違ったそうです。メイクのファンデーションが白すぎたことと撮影時の証明も明る過ぎた事で、実際の面接時に元々肌の地の黒さが目立ち、面接官の最初の一言が「本当は色黒なんだ?日焼け?」と言われた例もあります。先の例と共に、写真と実物のギャップが大きくなることに注意、という事でしょう。

また、例外のような失敗例ですが、面接前に企業のトイレで一生懸命にメイクをしていたところに、ちょうど社員の人が入ってきて、非常に恥ずかしい思いをしたという、笑うに笑えない失敗談もあります。気にし過ぎるのは判りますが、せめて外のトイレなどで整えれば良かったのに、と思ってしまいます。

就活メイクの講座を受けたり、実際に利用することは「客観的に見て印象の良い自分」を知ることが出来ることが、人気の最大の理由のようです。やり過ぎは禁物ですが、自分の外見を再確認して前向きに就活に望めるのであれば、試してみない手はないでしょう。