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社会人経験者には容赦ない!露骨で過激な転職エントリーシートの実態

就職活動の際、履歴書と共にエントリーシートを提出する事は当然の様になった昨今ですが、新卒者の多くがこのエントリーシートの記入方法で頭を悩ませています。

新卒採用の場で使用されるエントリーシートは、履歴書と同様の個人情報は勿論、その企業への志望動機や自己PRを記述する箇所があるのが通常です。そして、この志望動機及び自己PRの部分に何を記入するかで就活生は皆、頭を悩ませるわけですが、就活サイトやセミナーなどで情報を得たところで、なかなか飛び抜けて個性的且つ斬新な内容で書けるものでもありません。

また、エントリーシートにはまるで面接の様に回答に困るような質問が記載されている場合もあります。例えば「幸せな人生を送るために、当社でどのように働きますか」という質問や、「学生時代に、長く続けられてきた行事や慣習を貴方の力で改善した事や廃止した経験はありますか?」など、就活生から言わせれば「どう答えて良いか、よく解らない質問」が意外に多いようです。

勿論、このような質問には採用側にそれなりの意図がある場合もあれば、そうでない場合も意外に多く、就活生も何とか模範的な解答を探し出して、出来る限りスペースを埋めようと努力します。

新卒者よりもエグい転職者向けエントリーシート

このように、新卒者相手のエントリーシートとは何と面倒なものか、という話題は就活サイトや掲示板などを見ると話題に事欠かないものですが、実は新卒者向けのエントリーシートよりも、既に社会経験のある転職者向けのそれは、もっと面倒で、求職者の個人情報や経歴などを露骨に書かせるエントリーシートとなっているものも多数あるのです。

転職活動をするに当たって、そのようなエントリーシートを欠かされた求職者からは「入社したいから記入したけど、正直に書いたせいで落ちたのかも」とか「就職差別かと思う質問内容も多く、それって違法じゃないの?」という声もちらほら聞かれる位に際どい内容もあり、その一部を紹介します。

取引先を連れてこい!!という内容

まず、同じ業界内での転職活動に多いものが「以前の勤め先で最も取引金額の多かった取引先企業名を○つ記入してください」や「過去の取引先とは、当社に入社してからも取引できるような良好な関係を築いていましたか?」という項目です。

一瞬、唖然とするような質問ですが、実際にこのような質問をする企業があるのです。その真意は推して知るべしで、「当社に入社したら過去の取引先を紹介してください」もしくは「前の勤め先から顧客を当社に流してください」というものです。面接でこのような要求を言われるケースも多く、入社も決まっていないのに、取引先情報だけを獲得しようという姿勢なのかと疑わしくなります。

犯罪歴ない? という内容

ドライバーなどの職種では、過去の事故歴や違反経歴などを聞かれることも多いのですが、罰金の金額や、それを一括で支払ったか否か、支払いが滞ったことがないか、等とかなり細かく記入せよ、という事例も報告されています。また、過去の勤め先での懲罰の経歴を細かく聞いてくる企業もあるようです。

借金いくらあるの? 会社を訴えたりしない? という内容

他にも、持ち家に住んでいる人には住宅の購入価格やローンの残高を問う内容や、「家族や親族の中に法律に詳しい人はいますか?またはそのような仕事をしている人と知り合いですか?」等という質問も少なくないようです。

面接では、求職者に聞いてはいけない不適切な質問、というものが行政から指導されています。答えたくない質問には答える必要が無い、というのが正解ですが、求職者の「就職したい」という気持ちに付け込む質問が却って増えているような世の中にも思えます。

面接で面と向かって聞くと問題になるからか、エントリーシートに記入させようとしているのかもしれませんが、いずれにしても「雇ってほしいから」という気持ちで全てを記入する必要はなく、おかしいと思った項目には記入せず、提出時や面接時に思い切って真意を聞くぐらいの姿勢が必要でしょう。