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自分のレベルを把握せずに転職に臨むとキャリア不足と判断されやすい

どうせ転職するなら、今より高いレベルの仕事がしたい――。転職を決意した時、そう考えることは悪いことではありません。むしろそのぐらいの気概はあってしかるべきものです。

しかし、だからと言って自分のキャリアレベルをきちんと把握せずに応募すればどうなるでしょう?待っているのは「不採用の山」だけ、という無残な結果になるかもしれません。

その仕事に求められているレベルをきちんと把握できていますか?

例えば一口にソフト開発と言っても、その目的やレベルは多岐に渡ります。プログラムの文法を知っている、という程度のスキルだけで簡単に対応できるものではありません。求められる経験や技術は会社ごとに違います。当たり前のことですね。

さらには同じ会社内であっても、どの部署の仕事か、どのプロジェクトに関わる内容か。それらによって求められるスキルに差があるのは当然のことでしょう。『ソフト開発』――などという大きな括りだけで安易に判断してしまうと、実はまるで歯がたたないことだってあるのです。

ですから、応募を決める前に出来る限り詳細を確認しておきましょう。自分が持つスキルで本当に対応可能な業務内容なのか?未経験の分野であっても今までの経験やスキルで応用がきく内容なのか?そういうことをきちんと見定めたうえでチャレンジするかを判断した方が良いでしょう。

もちろん、努力すればどうにかなる部分は石にかじりついてでもどうにかするぐらいの気骨は必要です。ですが、努力してもどうにもなりそうにない、というラインの見極めはそれと同じぐらい必要なことなのです。

その募集がどのような人材を欲しているのかをきちんと理解していますか?

同じ人員募集であっても、時期やタイミングによって求められる人物像には違いがあります。例えば、そのプロジェクトが立ち上げ当初であれば、現場での即戦力として指示に従いガンガン動ける人材を求めるかもしれません。

しかしそのプロジェクトがある程度軌道に乗った後だとしたら、中途採用者に求められるスキルが変化している場合もあるのです。例えば、同じぐらいの規模のプロジェクトをまとめたことがある管理経験者が欲しい、というようにです。

もしくは、経験者が欲しくてもそう簡単に見つからないと会社側が理解している場合もあります。そんな場合は、全く別分野の経験者であってもチームを率いた経験がある、という部分を評価してくれるかもしれません。

いずれにしても、その仕事が求めるのはどういう「人材」であるか。そういうことをきちんと把握してから中途採用に応募することをオススメします。

自分のキャリアレベルがどの程度なのか判断に迷ったら…

自分ではものすごくスキルがあると思いこんでいても、客観的に見れば大したことがない場合もあります。もちろんその逆もしかり――。自分では大したことないと思っていても、実はそのスキルはある企業で探しているものだった、ということも。

自分自身のスキルやキャリアをどう判断したらいいのか迷うのであれば、第三者の意見を取り入れてみましょう。その場合、知人や同僚に尋ねるのではなく、本当の意味での客観的な判断に委ねた方がより正確な内容を知ることが出来ます。

例えば、人材バンクなどのカウンセリングを利用するのも一つの手といえるでしょう。その場合、スキルなどの諸条件が合えば優良な転職先を見つけることができる可能性もついてきます。

転職を本気で成功させるためには、入念な準備と下調べが何よりも大切です。それを怠り、自分の力量をはるかに超えて高望みしたところで、そんなに簡単にうまくはいきません。その場のノリや勢いだけで飛び込んでみても、成功の可能性が低いことを認識してください。

自分の希望が単なる高望みでしかないのか。それとも背伸びをすれば届くかもしれないライン上にあるものなのか。自分自身のレベルをきちんと把握することで、納得のいく転職の第一歩が踏み出せるのです。