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女性の転職希望者が前職の退職理由として挙げてはいけない3つのこと

転職する――。それは現職を辞めたいと思っているか、もしくはすでに退職した後ということになります。ですから転職活動においては、「なぜ辞めた(もしくは辞めたい)のか」を問われることになるでしょう。そしてその理由を安易に答えると、女性の方が男性よりマイナスのイメージを与えてしまうかもしれません。

私って可哀想だったんです、という転職理由はNG

他の女子社員は定時で帰宅してしまい、私だけが残業してるのに上司はちっとも評価してくれなくて……。研修があると聞いていたのに、実際には全然なくて仕事がよくわからないのにミスをすると怒られて……。

この手の理由を退職の原因として挙げる人がいます。確かに残業が続くわりには評価がされなければ、ストレスを溜めてしまうのも仕方がありません。しかし、それを転職理由として挙げることは得策とは言えないのです。

なぜなら、こういうことは多かれ少なかれ、企業で働く人間であれば経験するもの。それだけに女性がこの理由を挙げた場合、「これだから女の子は甘ちゃんで困る」と捉えられがちなのです。

『女の子=腰掛で仕事をしている』と固定観念が捨てられない男性社員は山ほどいます。バリバリ働く女性にとっては迷惑な話ですね。しかし、現実には確かにそういう女性もいますからある程度は仕方がないのかもしれません。

私ってこれこれこうで可哀想だったんです――。この手のニュアンスは、決して面接担当者の共感を得ることはできませんから止めておいた方がよいでしょう。

あれが悪い、これが悪いと批判だらけの転職理由はNG

上司のやり方は非合理的で本当に酷かったんです。同僚の中に傲慢な人がいて仕事がやりにくいばかりか、イジメまで蔓延していたんです。会社の方針そのものにどうしても納得がいかなかったんです。

…などなど、辞めたいと思うほど酷い職場環境というものは確かに存在するでしょう。そして、それが肉体や精神の健康を蝕んでしまうほど深刻なものであればあるほど、声を大にして言いたいものかもしれません。しかし、それをそのまま面接の場に持ち込むことはやめておきましょう。

面接において前職についての批判をする人。それはどういう理由があろうとも、自己主張が強すぎて調和がとれないタイプだからだと判断される可能性があるからです。チームプレーが上手にできない人間を企業は快く思いません。特に女子社員の人間関係について、上司が頭を痛めるケースは多いものです。ですから、出来ることなら面倒な火種は入れたくないと考えたとしても、不思議はないでしょう。

しかし負けず嫌いであったり、現状を打破しようとする行動力は本来は評価できる部分でもあるのです。面接においては他者を批判するよりも、新しいことに挑戦する意欲の方が歓迎されることを忘れてはいけません。

『やりがい』や『キャリアアップ』をやたらと連発するのはNG

やりがいのある仕事をしたくて転職を希望しました。今よりもっとキャリアアップしたくて転職を希望しました。

一見すると、転職理由としては悪いどころか良いことのように思えるでしょう。もちろん、やりがいを求めたりキャリアアップを目指すことは悪いことではありません。悪いことではないどころか、転職するうえではとても大切な要素でもあります。

しかし、『過ぎたるは及ばざるが如し』という言葉を知っていますか?あまりにも「やりがい」だの「キャリアアップ」だのを連発すると、逆に軽薄な印象を与えてしまうので注意しましょう。

ましてや、前職の在職期間が短かった場合――。「こんな短い期間で『やりがい』がないから辞めるなんて言い出す人間は、採用してもまたすぐに辞めてしまうに違いない」このような判断につながっていく可能性は高くなるでしょう。

そしてさらには「これだから女の子は仕事に現実感がなくて困る」という印象を植えつけてしまうのです。やる気を見せて評価アップをねらったはずが、次々に不採用の通知をもらう求職者には少なからずこのタイプがいるようです。

同じ退職理由を述べても、女性の方が不利になることはあるものです。男女平等などと謳っていても、現実と理想に大きな隔たりがあることなど、いちいち言わなくても周知の事実でしょう。だからと言って「女は損だ!」などと嘆いているばかりではいつまでたっても満足のいく転職などできません。

企業の中に組み込まれた一歯車として考えた場合、自分のとってきた行動とは客観的に見た場合どう判断されるのか?そこを冷静に分析し、失敗だったと思われる項目を上手に修正しなければ、満足のいく転職など夢のまた夢となるでしょう。