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上手な報告とは?会議をダラダラしないための報告手法

英文法が得意だった人は報告が上手い

会議が長引く一番の原因は、「結論が出ない」ことです。「結論が出ない」とはどういうことかと言うと「結論を出すための材料が揃わない」状況のことです。ここで言う材料とは報告のこと。会議にはまず目的がある。という大前提に立つと、その会議では「何を決めるのか」を最初に明確にしておくことが必要です。

今月の動きを決める、案件の進む方向を決める、人員配置を決める、なんでもいいのですが、「何のためにそこに集まっているのか」を参加者が意識していることは非常に大切です。その上で各メンバーは「報告」を求められているのです。会の総意としての結論が出る場合と、決裁権者が決裁を下す場合とがありますが、どちらも同じ。各メンバーの報告をベースに答えを出そうとしているのです。

報告が上手い人の特徴の一つは「結論を先に言う」ということ。そして「主語が明確である」ということ。どちらも英文法に馴染みのある人にとっては当然のことですが、日本人はこれがなかなか下手なんですよね。

結論がない話は報告と言わない

ときどき、だらだらと話して結局何が言いたいのか、結論はなんなのか、さっぱりわからない内容の「(自称)報告」をする人がいます。これが実は会議をもっとも長引かせる要因です。

自分でも状況がわかっていないのに、人に答えを求めても正確な判断が下せるわけがありません。報告するときには少なくとも

①現在の状況(具体的に、客観的事実のみを取り出して時系列に沿って)

②目指しているゴール(状況)

③ゴールを具体化するために現在の状況から導き出されるやらねばならないこと

の3つを自分なりに明確にしておくことが必要です。その上で、会議では③→②→①の順番に報告します。

①から話す人が圧倒的に多いのですが、現在の状況とは報告を受ける人からすれば補足情報に過ぎません。何をしようとしているのか、どこに向かっているのか、なぜならば現在の状況はこうだから。を、具体的に話すことで説得力のある報告が出来、結論も出しやすくなります。

思う、のと、やる、のは違う

よく会議で「○○だと思います」という表現をする人がいます。状況についても「○○です」ではなく「○○だと思います」と言う。思うのは勝手ですが重要なのは「実際に起こっていることはどういうことで、これから何をやろうとしているのか」です。報告するときに「思います」を多用している方は、先ずはこの言葉を減らしてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

また、主語がない文章を話す人もよくいます。話している人と聞いている人がそれぞれ違う主語を思い浮かべている、なんて笑えない齟齬が、結構現場で起きていませんか?

ビジネストークは簡潔に、かつ明確に。日本語は主語を省略することが自然なので、ついつい忘れてしまいがちですが「誰が」言ったのか「誰が」やったのか、ぜひ意識してみてください。ピリッと締まった良い報告が出来るようになりますよ。