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追えば追うほど逃げるのは、彼女もお客も同じ。向こうから来るには?

恋愛ではNGなのに営業ではOK!?

彼女に毎日メールしていたら「うざい」と言われた。ずっと好きだった彼とやっと付き合うことになって毎日お弁当を作ってあげてたら「重い」と言われた。

尽くしてたのに浮気された。世に枚挙の暇のない、追えば追うほどに逃げていく、愛しい人。こんなこと、女子高生だって知っている世の常識。

ところが、会社に就職して配属された営業部での最初の仕事は「電話かけ」。これまた珍しいことじゃありません。私のいた会社の法人営業部では1日100件の電話をかけて3件のアポを取るというのが目標でした。アポを取って訪問して、そしたら今度は「見込み客」。見込み客とは「毎日話すこと」なんて意味不明のノルマまで。

用もないのに電話かけて、嫌がられるに決まってる!と内心思いながら電話してるもんだから、たまーに仲良くなってくれるお客さんもいるけれど、8割方は消えていく、そんな世界でした。なんで、嫌がられるってわかってるのに・・・なんて最初のころは思っていても、恐ろしいことにだんだん、麻痺、してくるんですよね、こういう感覚って。

実は他に方法がないからやっているだけ

電話かけまくっても、たいした意味ないだろー。と思っていても多くの会社では「アポを取る」ことが最優先。見ず知らずの人にアポを取るには電話かけるのが一番手っ取り早い。という程度の理由で、「電話→アポ→提案訪問→電話→電話→電話→クロージング訪問→成約」みたいな流れがマニュアル化されています。

ここに「メール」というツールが加わり、若者はメールを多用するように。ところがメールはコミュニケーションとして薄い、とかいうよくわからない理由で「メールより電話」というのがまだまだオジサマ方から支持されているように感じます。電話だって、コミュニケーションって言えるのか?大いに疑問ですが。

追わないと向こうからやってくるのも、恋愛と同じ

好きだった男の子に振り向いてほしくて、必死で追いかけてたけど疲れちゃって、あきらめた途端に向こうからコクられた!これまたよくあるシチュエーション。あるある。追うと逃げるけど逃げると追ってくるのも世の常だったりして。

これを仕事でやるのって、結構勇気が要ります。勇気だけじゃなくて、結果が出るまでの数カ月は針のむしろ。普通の会社ではなかなかできません。だけど、やってみました。アポを取るまでは同じ。アポ取って、一回会って、必要なことを話して帰ってきたら、こっちから電話しない。それだけで、向こうから電話がかかってくるようになります。

コツは、一回会った時に全て説明すること。必要なことは全て聞いてくること。説明は「うちの会社でできることとできないこと」を明確に。これやると、断られるときにも、連絡がちゃんと来ます。「ごめんね、いろいろ検討したんだけど今回は他にするわ」とか、ちゃんと理由も教えてくれます。

追いかけているときはフェードアウトしていくお客さんが8割、成約が1割、ちゃんと断ってくれる人が1割。という体感でしたが、話したら放置作戦、実行後はフェードアウトは1割くらいで、成約が4割のお断りが5割、くらいになりました。商品によっても当然違ってくると思いますが、試すことのできる環境にある方は、ぜひお試しください。