• RSS

社会人になったら接待も仕事のうち!おさえておくべき基本ルールとは

接待なんて、残業代も出ないのに何で行かなきゃいけないのか?――と、不満をあらわにする人がいます。こういう考え方をする人は組織で仕事をするということが基本的に理解できていないのかもしれません。

接待する相手というのは、どういう形であれ仕事に何かしら関わる人のはずです。ということは、どこかしらでまた絡む相手であるということですよ?例え接待の場ではペーペーとしてこき使われることになっても、いずれプラスに働く可能性が考えられるわけです。

そもそも、接待でプライベートの時間を削るなんて御免だ!とそこまで嫌がるぐらいなら、どうして組織に所属したのでしょうか。それを貫きたいのなら完全に個人で仕事をするか、もしくは労働の対価を完全時給で支払われる形態で雇用されるべきでしょう。

たしかに接待に同行したからと言って、即お得なことがあるとは限りません。しかし社会人人生は長く続くのです。経験しておいて損はないとチャレンジするぐらいの気概があってもいいのでは?

その際には、やはり基本的なマナーを知っていればあわてないで済むことも多々あります。何も酒席にだけ通じることではありませんから、社会人の常識として頭に入れておきましょう。

何のために接待するのかを常に念頭においておく

仕事をスムーズにこなすためにも親しくなっておきたい。仕事に便宜を図ってもらいたい。何かしらの融通をきかせてもらいたい。接待の目的には多少の差はあれ、下心があるのは双方承知の事実です。しかし、目的はどうあれ、接待における基本に変わりはありません。「相手に楽しんでもらう」――これにつきるでしょう。

見返り云々ということはまあさておき、とにかく接待するからにはそのような精神がまずは大前提となるわけです。それは、相手の命令を何でも聞かなければいけない、という意味ではありませんのでそこはお間違いなく。食事や会話を楽しんでいるか?

酒は充分に行き渡っているか?など、接待する相手の居心地について常に気を配る、という意味です。

話題についても、何かにつけて融通をきかせてもらいたい仕事のことばかり切り出せば、相手は不快に感じるかもしれません。見え見えのおべっかより、相手と共通の話題を見つけ、自然に楽しく盛り上がれる余地を探ることが大切なのです。

席次についてはしっかり頭に入れておこう

接待に限らずですが、席の上座下座についてはしっかり頭に入れておきましょう。ー基本的に、出入り口から一番遠い席が上座になりますから、接待する相手にはそこに座ってもらうことになります。そして一番の下座は最もペーペーが座ることになります。この席は、何かと動き回らなければいけない立場にとっては一番便利な場所でもありますね。

また、接待する相手が到着するより前にお店に行っているのは基本中の基本です。お店に着いたらすぐにトイレの場所を確認しておきましょう。準備万端整えて接待相手が到着したら即出迎える、という段取りを忘れてはいけません。

接待中に気をつけることは

とにかくペーペーは聞き役に徹することが肝心です。もちろん、何かを訊ねられたらしっかり答えるべきですが、基本は相手の話しを興味深げに聞く、これに尽きるでしょう。間違っても、相手の話しを遮って先にオチを言ったりしてはいけません。例えすでに知っている話題だったとしても、新鮮な反応を返して相手を気持ち良くさせてあげましょう。

また、ビールなどをお酌する時は、ラベルが上になるようにして両手でつぐようにします。相手についでもらう場合には、グラスをきちんと両手で持って受けましょう。相手を放り出して食べまくったり飲みまくったりしてはいけません。接待している側なのに早々に酔っ払って醜態をさらしてしまう、なんていうのは大NGですから気をつけましょう。

お開きになる時にスマートに動けるかは重要

明らかにそろそろお開きだな、という雰囲気になったらトイレに行くような態度で精算を済ませにいきます。このあたりは事前に上司と相談しておいたほうがよいでしょう。

精算を済ませたらきちんと領収書をもらい、必要事項が記入されているかを確認します。必要事項としては日付、会社名、金額によっては収入印紙、それから店の印というところでしょうか。また、お店の場所などによっては帰りの車の手配もぬかりなく指示がだせるようにしておきましょう。

接待は面倒だと避けて通るのは簡単です。しかし、これらのことを上手にこなせるようになると、実務に必ず役に立つ時がきます。社会人としての経験を積む機会として、接待を前向きに利用してしまいましょう。