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国際公務員って何?その待遇と応募方法を詳しくご紹介!

皆さんは国際公務員と言うとどんな仕事を思い浮かべますか?身近なところでは国際連合(国連)やWTO(世界貿易機関)、BIS(国際決済銀行)、ユニセフ、そして国際オリンピック委員会などが思い浮かぶことでしょう。

最近は国際化の進展と共に、国際公務員(国際機関の職員)を志望する人たちが増えてきました。

では、どうすれば国際公務員になれるのでしょうか?最初に念頭に入れておかなければならないことは、「国際公務員は全て中途採用である」と言うことです。

つまり、ポストが空かなければ応募が出来ません。ポストが空いた時のみに、国際連合加盟国の国民を対象に募集が始まります。

国際公務員になるための3通りの方法

さて、国際公務員になるためには大きく分けて3通りの方法があります。

1.国際公務員の「空きポスト」が発表・募集され次第応募する方法です。空きポストの情報は、外務省の「ロスター登録制度」を利用することが良策です。

これは外務省の国際機関人事センターが管轄しています。ここに登録しておくと、国際機関の採用ミッションの来日情報などが提供されます。

2.次に、「アソシエート・エキスパート選考試験」を受ける方法があります。これは外務省が1974年度から毎年実施している試験で、この試験に合格すると2年間国際機関に派遣されます。

この場合にかかる費用は国費から支出されます。データによると、「アソシエート・エキスパート選考試験」合格者として派遣された人達の50%が正規の国際公務員になっています。

受験資格は24歳から32歳までであり、競争率は10倍前後で毎年ほぼ50名が合格しています。

3.国際連合(国連)が実施する国連職員採用試験を受験する方法です。この試験は非常に難しい事でも知られています。

受験資格は32歳以下ですが、「修士号以上の学位と、受験分野での職歴・著作物等があればより望ましい」と応募要項に記されています。

そして、2回の面接は外国語で行われ、過去に日本からは150名の合格者を輩出しています。

国際公務員の職種、給与

では、応募するに際しての語学力や、国際公務員の職種など、また給与などについて見てみましょう。

1.必要とされる語学力として、英語のTOEFLで600点以上が求められます。

このスコアはアメリカの大学院に合格できるレベルです。若しくは国連公用語英語検定の「特A級」の語学力が要求されます。

2.国際公務員の職種

 例として国際連合(国連)職員の募集職種は10種類あります。(2010年度)

(1)行政

(2)人口学

(3)経済

(4)情報処理

(5)財務

(6)法務

(7)図書館学

(8)政務

(9)社会

(10)統計

国際連合(国連)の職員には専門職と一般職があります。専門職を志望する場合は、理科系出身者が有利と言われています。

また、将来より上級のポストを目指すのであれば博士号を取得しておくことが必要です。ちなみに、国際連合(国連)職員の場合、全員がニューヨークの本部で働くとは限りません。

発展途上国で働く場合も多々あります。何しろ地球上の3/4は、発展途上国の国民であると言う現実があります。

3.国際公務員の給与ですが、思うほどには高給ではありません。

例としてローマの国連食糧農業機関に勤める60歳の次長クラスで、年俸は手取りで10万ドル前後と言われています。しかし国際公務員の場合は所得税や関税がかからないという特典があります。

蛇足ですが、日本の場合、学歴でみると、高卒では年収は400~500万円、法政大学や青山学院大学、成蹊大学、立教大学、同志社大学、そして関西学院大学クラスですと年収は600~700万円が平均と言われています。

そして東大卒の場合、年収は平均1000万円との調査結果があります。

国際公務員に求められる人材像とは

最後に国際公務員に応募する場合の応募要件と、求められる人材像を復習してみましょう。

1.原則として修士号以上の学位が必要(応募するポストと関連する分野の修士号以上の学位)

2.英語もしくはフランス語で業務遂行が可能な語学力保有者

3.応募するポストと関連する職務経験があること

4.国連事務局が求める応募者の属性として、誠実であり公正・公平である、そして正直で意欲があり順応性があること、同時に創造的思考力、積極性、柔軟性があり迅速な対応能力があることなどが求められます。

皆さんも国際公務員に挑戦してはいかがですか。