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「仕事を辞めたい…」と思った時に、まず検討するべき5つのこと(前編)

将来への希望に胸を膨らませ、仕事にも熱く取り組もうと思っていた入社時のあなた。しかし日々の業務に追われ、口うるさい上司やいい加減な部下、無茶ばかり言う取引先などに囲まれているうちに、いつしか仕事へのモチベーションは下がり、頭の中に浮かぶのは「仕事辞めたい」の一言……そんな状況に陥っている人もいるかもしれません。

しかし仕事を辞めてしまっては、当然収入もなくなります。既に十分資産を持っている、あるいは株式や不動産収入などがあるから就労による収入がなくても生きていけるという恵まれた人はまれでしょう。そのため、「仕事辞めたい」と思った場合、実際に行うのは転職活動ということになります。

何十年も前の昭和の時代には一度入った会社で定年まで勤め上げるのが当たり前という風潮がありました。しかし今では転職は当たり前。実際どのくらいの人が転職しているかについては、厚生労働省が実施した「平成23年雇用動向調査」によると、一年間で労働者の約8.8%程度が転職をしているとのことです。

特に34歳以下の若い世代に限ってみると転職率は平均よりもかなり高くなっており、男性は約12%、女性は約14%(うちパートに限ればなんと20%!)にも上ります。これはおよそ8人に1人が転職経験者ということです。

書店に行くと転職活動のためのハウツー本もたくさん並んでいます。そこには「転職でキャリアアップを実現」「充実した人生の為に転職を」「収入を二倍にする転職術」などなど、単に仕事を変える以上の魅力的な言葉もズラリ。

となると、いよいよ今の仕事に満足できていないあなたは、「もはや転職しかない!」という思いに駆られるかもしれません。しかし、仕事というのはご存じのとおり、人生の大半をかけて行うものです。転職は当然、言葉でいうほど簡単なことではありません。あなたは今、転職さえすればすべてうまくいく、というような思い込みにハマってしまってはいませんか?

転職は確かに正しく行えばキャリアアップや収入増にもつながり、人生のステップアップの機会となることもあります。しかし十分に検討せず、勢いだけで行った場合、結局なにも問題は解決しないケースも多く、場合によっては収入が下がってしまったり、不慣れな仕事にますます疲労してしまったりと、マイナスの効果が出てしまうこともあります。

後編では、そんな不幸な転職をしてしまわないよう、「転職しかない!」と思い込んでしまったあなたに、今一度冷静になってもらうための5つのポイントをご紹介します。