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あなたの給料を払ってくれているのは誰?仕事をするということ

会社に行くのは何のため?

晴れて就職。希望に燃えて新しい日々が始まります。4月、初めてのお給料。あれ?思ったより少ない。

そう思う方、とてもたくさんいると思います。正直、バイトの方が稼げたな。私もそう思いました。そう。若いうちはバイトの方が稼げることもままあります。

会社に行くのがただ単に「お金のため」と割り切っている人も、実際のところそれほど多くはないのではないか。社会人暦が10年を超えて、ようやくそんなことに思い至りました。会社ってところは、短期的な視点と長期的な視点、マクロとミクロ、そんな相反する視点をそれぞれが自分自身で持っていないと、生きにくい場所です。

先だって上司との面談で「私は仕事を完全に割り切っているし、だからこそ取れない責任は負えないので自分で考えることも止めました。」と言ってみたら「それでは自分じゃなくなりませんか?」と言われました。彼女はまだ、仕事に自己実現を求めているんだな、そう感じた瞬間でした。

話を就職当初に戻しましょう。短期的視点で見れば、「バイトの方が稼げる」は事実。でも長期的かつ客観的に見てみましょう。一つには会社側からあなたを見た場合。採用にはコストがかかります。一人あたまだいたい100万円が採用コストの相場でした。私が採用担当者だった頃は。今はもう少し安くなっているでしょうか。

ともかく、会社側から見たら、採用コストを回収するのに数か月は待たねばなりません。また、働く個人の視点でも、仕事を続ければそれだけでも給与は上がっていくものです。成果を上げていれば尚のこと。

で、誰が私の給与を払っているか。

こう尋ねたらけっこうな割合の人が「会社」と答えます。でも、その会社が払う給与の源泉は?飲食店ならお客様が食べた牛丼一杯、ラーメン一杯、ビール一杯の値段の、そのうちの0.00001円くらいが私のお給料に。

不動産屋ならお客様が払う仲介手数料の中から。八百屋ならそのキャベツの代金から。百貨店なら商品代金から。スタイリストならクライアントから。広報や総務などの場合は、営業が稼いできた売り上げから。

自分の給与、本当に払っているのは誰なのか。ちょっと考えてみるだけでも景色が変わって見えるはず。