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上司へのゴマすり~どこまでが許されるの?ゴマすりは効果があるの?

会社は個人の集合体です。十人十色の人達が集まっています。あなたと性格的に合う人もいれば合わない人もいる事と思います。

特にあなたの昇進や昇給に直接関係のある上司の人達のほとんどは、あなたとは年代も違いそれに付随して考え方や見解にも違いがあると思います。また、上司の生きてきた軌跡においては、あなたが窺い知れないような辛酸も舐めたこともあるでしょう。

そう言った人生に対する見解が異なる上司の人達に対して自分をアピールするには、さまざまな方法があると思います。あなたは、「アイツはゴマすり人間だ」とか、「ゴマすりが上手くて出世したんだぜ」などと言った陰口を聞いた経験があると思います。見え透いたゴマすりは、他人に不快感を与えるだけでなく、ゴマをする相手に対しても不愉快な思いをさせる場合が多くあります。

では、ゴマをする相手に不愉快な感じを与えずに、かつ同僚や部下に不快感を与えることなく、ゴマをするにはどうしたら良いのでしょうか?そして、ゴマすりは自分の昇進や昇給に対して本当に効果があるのでしょうか?

人間は誰でも貶される(けなされる)よりも褒められた方が嬉しいですね。たとえそれが見え透いたゴマすりや追従であっても、悪い気はしないものです。しかし、ゴマをするについては限度があります。

例えば、「いや~、さすがに部長ですね。部長が同行して下さったお蔭で契約がスムースにまとまりました。部長が同行してくれなかったら、契約締結にはまだまだ時間が掛かったと思います。」と言ったやり取りは日常茶飯事であり、上司と部下の通常の会話として成立します。

しかし、「いや~、部長の博識と迫力には感服しました。相手は部長の顔を見ただけで契約しなければ、と言った表情でしたよ。やはり百戦錬磨の部長ならではの迫力でした。」などと付け加えると、見え透いたゴマすりとなります。同時に、契約相手を間接的に貶していることになるので、社会経験が長い部長としてはあなたに対して良い印象を持ちません。

ゴマすりは、時と場所そして状況を正確に把握してしなければなりません。ゴマすりは、会社のみならず社会生活を営む上で、とても難しいテクニックなのです。

さて、ここで「ゴマすり」について絶対に話題にしてはならない事があります。それは、ゴマをする相手の肉体や癖についてです。これらのことは絶対に避けなければなりません。例えそれが相手に優越感を持たせる内容であっても、です。

「課長はいい体格をしていますね。さすがに日々鍛錬しているだけのことはありますね」などと言われれば、課長としてはその時は喜ぶでしょう。しかし、ある事情やアクシデントでその「いい体格」が維持できなくなった時、課長は「いい体格」をしていた良き時代を思い出しつつ、現在の「いい体格ではない自分を見つめつつ」、あなたを逆恨みする事になります。ゴマをする相手のくせについても同様です。いや、もっと慎重にならなくてはなりません。

ゴマをすると言うことはとても難しいことです。どんな風に、どんな観点からゴマをすろうかと考える余裕があるのであれば、会社での自分の担当する仕事の完成度を高める努力を優先すべきと思います。