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すみません・申し訳ありません・ごめんなさい・・・場面での使い分け

社会人となると、頭を下げる場面がぐっと増えますね。ミスをして上司に謝る。取引先やお客様に謝る。

直接の謝罪もあれば、電話やメールでの謝罪の機会も多いと思います。この謝り方ひとつで、自分のミスや失敗をチャンスに変えたり、逆に好印象を相手に与えることも充分可能です。誠心誠意謝ることはもちろんですが、謝り方にはやはり「お約束」があるのです。

まずいちばん最初に、あなたは相手にどう謝罪をしますか?「すみません!」「ごめんなさい!」「申し訳ありません!」「失礼いたしました!」このいろいろな謝罪の言葉、どういう場面でどういうふうに使い分けるのが正しいか、ご存知でしたか?なんとなく知っているつもりになって、間違った使い方になってはいないでしょうか。どれをどこで誰にどのように用いるか、ひとつひとつ見ていってみましょう。

「すみません」はいちばん便利なお詫びの言葉・・・でも気をつけて!

さまざまなシーンでいちばん使われるのはやはり「すみません」という謝罪の言葉ですね。この「すみません」は、たとえば「お世話をおかけして、すみません」とか「すみませんけど、あとはよろしく」など、お礼の言葉として使われることも多いです。

また、顔見知りと道で逢って少し世間話をしたあと「じゃ、すみません」などと、いとまの挨拶に使ったりと、その利用方法は多岐にわたります。使いやすいからこそ、真摯な謝罪には向かないと思われがちですが・・・

やはり、仕事でミスをしたときの第一声は「すみません」がいちばん無難です。使い方として間違っていませんし、心の込め方で充分誠意は伝わります。ただし「身内への謝罪のみ」にとどめておくのがベストでしょう。職場の上司や先輩に自分の失敗の尻ぬぐいをしてもらったり、失敗を指摘されたとき(会社に損失を与えたとき)にまず言うべきは「すみません」「すみませんでした」ということです。

ですが、くれぐれも「すいません」とは言わないように。同じようでも、「すみません」が謝罪に対し「すいません」はたとえばレストランで店員さんを呼ぶときのような印象が強いです。かえって上司をイラ立たせないように・・・。

「ごめんなさい」は、社会人として使用場面はありません!!

「ごめんなさい」。これは、まず社会人、会社員として利用することはありません。 家族や恋人、友人に対して不義を働いてしまったときには「すみません」よりは「ごめんなさい」のほうがずっといいでしょう。むしろ「申し訳ない」などと謝ったら、誠意は伝わりにくいですよね。

社会の一員として「ごめん」を使うのは、セールスや営業で他社などに飛び込むとき「ごめんください」と言うときくらいです。また、部下や同僚にかわりに仕事をしてもらったときや、自分の伝達不足で負担をかけてしまったときなど「本当にごめん」と言うときもあるでしょう。

しかしあくまでやはり、友人に対する謝罪というような軽い感じが否めません。部下といえど、心からの謝罪を伝えるときは「申し訳なかった」と言うのが正解です。ともかく、仕事中は「ごめんなさい」は封印です。ただし、恋人や家族にはたくさん「ありがとう、ごめんなさい」を言ってあげてくださいね。

「申し訳ありません」は、「全部自分が悪かったです!!」という降参の意味が

「申し訳ありません」は、端的に言うと「追って沙汰を待つ」という言葉です。上司や自分の会社に対して使うのが「すみません」なのであれば、取引先や顧客からのクレーム、相手側に対して損益をもたらしたときの謝罪の言葉は「申し訳ありません」です。

「申し訳ありません」は、読んで字のごとく「申し開きのしようもない」であり、「とにかくそちらのお怒りはごもっとも。なにも言い訳できません。どうにでも処分してください」という謝罪なのです。

ですから、自分の会社のなかのミスに関しては、申し開きの余地が充分ありますから「すみません。ですが、なんとか挽回したいと思います」となりますが、たとえば取引先への納期が自分のミスで遅れ、取り返しのつかない状況になったときは「申し訳ありません。ですが、じつは私のミスではなく、新人が・・・」などと取引先に申し開きはできませんよね。相手の会社にとっては、結果がすべてであり、あなたのミスであろうがなんであろうが、出た損益だけが事実になるわけですから・・・。

そういう状況での謝罪は、やはり「申し訳ありません」しかないでしょう。つまり「申し訳ありません」は、身内、自分の会社内以外の、仕事のうえでの相手への謝罪という使い方になります。言い訳のしようがないときに用いるのがベストです。

どうでしょうか?なにげなく毎日のように使っていた「お詫びの言葉」、正しく使えていましたか?大人として、社会人として、うまく使いこなしていきたいものですね。