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ダンドリ工程表で仕事のやる気が生まれ、ゴールにむかう加速力がつく

ダンドリ工程表は仕事をやり遂げるための戦術だ

どんな仕事であれ、ダンドリが重要なことは言うまでもないことだ。昔から「ダンドリ八分」といわれるくらいに、ダンドリがしっかりできていれば仕事の八割は済んだようなもの。

ではダンドリとはどんなことなのだろうか。簡単に言えば仕事をやり遂げるための下準備ということになる。その下準備がいい加減な状態だと、仕事の成果も思わぬ方向に頓挫してしまうかもしれない。

仕事の究極目標が「業績アップ」であれば、その目標が戦略ということになる。そしてその戦略を達成するための方法が戦術である。つまり戦術とは「業績アップ」と言う「画に書いた餅」を現実に食べられる餅にする実践方法である。食べられる餅を手に入れるためにはあれこれと行動しなくてはならない。待っているだけでは「画に書いた餅」はいつまでたっても画のままだ。

どう動けばいいか。行動を考えることがすでにダンドリという戦術行動を開始しているのである。まずは「画に書いてある餅」はどんな餅か目標を明確にすることだ。お餅のなかはこし餡かそれとも粒餡なのか。お餅の色は何色か。数はいくつか。等など、目標を明確にすることが入手方法(戦術)を考えやすくする基本である。

ダンドリ工程表をつくって仕事を見える化しよう

まずはダンドリ工程表をつくることからはじめよう。その工程表で最も重要なことはタイムリミットの設定だ。今回の仕事の期限はいつか。期限が決まればそこから逆算したダンドリ工程表をつくるのだ。

最終期限までにどんな仕事をやらなければならないか、それぞれの関門となるべき期限設定も記入する。この時設定する関門の期限が通過駅となるので、いま目標のどの辺りまで近づいているのかが見えるようになるのだ。

つまり仕事の達成状況が見える化している状態なのだ。達成状況が見えることが仕事をやり遂げる力を維持させるのだ。もちろん、工程表は仕事関係者にも見える化しておくことだ。これによって進捗状況が周囲にもわかるので、仕事を進めるための適度な緊張感を受けることになる。

ダンドリ行程表の関門達成ごとに自分を喜ばせることも重要だ

自分自身を追いつめるような仕事をしていると、神経が摩滅してしまう。「仕事に追われる」という恐怖感にとらわれてしまうと仕事そのものから逃げ出したくなるものだ。これでは自分のなかにある仕事力を失うことになる。

仕事能力を高め、さらに次の関門に挑んでいく力をつくりださなくてはならない。そのエネルギーをつくりだすのが自分へのご褒美なのだ。「この関門を達成したら○○しよう」とご褒美を用意しておくことがじつは重要なのだ。

関門達成なのであまり過度なご褒美は最終目標達成までとっておくほうがいいだろう。餌で自分を釣るようだが、この心地よさは脳に記憶されるので効果は高い。

関門達成を喜び、さらに最終ゴールをめざして加速的な力をつくりだすことができる。

もうゴールは目前だ。期限までにゴールした自分へのご褒美も見えてくるだろう。さらに周囲からも「できる奴」と認められる。これが自分脳に記憶されて、さらに新しい仕事に打ち込むことができるのだ。「ダンドリ八分」はこうした重要な意義を含んでいるのだ。

無理なダンドリ工程表は意欲を失わせるので注意せよ

ダンドリ工程表をつくる際、無理な行程を組むことは避けていただきたい。最終目標の期限自体に無理がある場合は、最終目標の根幹達成を目標とするなど、完璧な達成は当初から組まないほうがいい。「ダンドリ八分」と同様に「仕事八分」達成でほぼ目標達成できているのだ。完全、完璧を目標に据えることが必ずしも良い結果をもたらすとは限らない。

仕事達成がもたらす「良い結果」とは次の仕事をやり抜く活力を育てることだ。仕事はシステムがやるのではない。仕事は人間がやるもの。「人は石垣、人は城」というように、信用の高い仕事は個々人の仕事能力の積み重ねた高さにあるのだということを覚えておきたい。

ダンドリ工程表は働く人が主人公。やる気をつくりだすことがネライ

仕事の究極目標が「業績アップ」と書いたが、業績アップするにはそこで働く人々のやる気が最も重要なのだ。ダンドリ工程表は働く人のやる気をつくりだすものとすべきだ。個々人の仕事能力を引き出すことは、新しい個々人の限界を突き破ることになる。

毎日ダラダラ仕事を続けていると、ダラダラ感が身体にしみついてくる。一度しみついた悪癖は用意に消し去ることはできないものだ。ダラダラ感はだらしなさとなって日常生活にも感染してしまう。人間堕落とまでは言わないが、だらしない生活態度として映るようだ。

覇気のない人間。初対面の印象もそう映るのかもしれない。日常のダラダラ感をなくすには、「ダラダラ仕事」を排除することだ。ダンドリ工程表では節目節目の目標を設けて、それぞれ自分へのご褒美も用意している。

目標を持っている人は輝いていると言われるとおり、毎日が節目節目に向っての明確な目標を持って過ごしているのである。なのでダラダラ仕事はそこには発生しない。

輝いた目を持ち続けることができる、それがダンドリ工程表の隠されたパワーである。