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会議はどれも同じじゃない。会議を組織化すれば職場が活発になる

会議は大別すれば二つに分類できる

形式的な会議が多すぎるとボヤク人がたくさんいる。ボヤキの多い会議はボヤクだけの欠陥があると捉えるべきだ。

ところで会議にはそれぞれの目的がある。もちろん目的があるから会議をするのだ。しかしその目的が会議参加者に充分理解されていない場合が多い。その結果として「ボヤキ」がでるのだろう。

会議の目的を大きく捉えると二つに分類できそうだ。ひとつは「企画立案会議」、もうひとつが「執行会議」だ。

形式的な会議といわれるほとんどが「執行会議」であろう。言った、言わないが責任問題とされるのを防ぐために、執行会議でわかりきったことも伝達するのである。ゆえに、形式的会議とボヤクのだろう。

企画会議は思考する会議だ

考える会議が企画会議だ。経営戦略を考えたり、イベント目的を考えたり、組織の方向性を考えたりするのだ。人間の頭脳を働かせる会議ということになる。このため会議の場所は「密室」が望ましい。さらに会議人数も5人くらいが適度だろう。

会議を活かすにはテーマを明確にすることだ。そして結論の持ち越しをしないこと。必ず結果、結論を出す会議とすべきだ。これらを明確に決めておけばぶれない会議に集中力を高めることができる。

もう一点、思考する会議の鉄則として「会議発言について誹謗中傷は絶対にしてはいけない」ことを勧めたい。誹謗中傷がでると、どうしても感情論に走りがちになる。思考回路が感情論に陥ると敵対心が独走しはじめるのだ。あとは水掛け論になってしまい、後味の悪い会議中断という結果が待っている。その後も感情論は継続するので思考会議としての任務を果たすことができなくなるのだ。ゆえに、誹謗中傷は絶対禁止とすべきなのだ。

系統的思考方式とすることで思考能力をサポートする

テーマが明確であっても、意見や話題があちこちに散らばってしまったのでは思考を深めることはできない。思考を深め、会議を効率的に運営するためにも、発言テーマを絞り込むことで散らばりを防止させる。

絞り込んだテーマとすることで、発言が発言に触発されるのだ。会議参加者全員に発言させることも重要だ。そうすることで聞役に徹しようとする「逃げの会議参加者」を一掃することができる。まさに全員の頭脳によって会議を回転させることができるのだ。

執行会議は意思統一する会議だ

大別されたもう一方の会議が「伝達(執行)会議」だ。この会議の主目的は関係者への伝達、意思統一である。最初の書き出しで述べたように、形式的会議とボヤク人が多い会議だ。この会議を活発化するにはそれなりの仕掛けが必要となる。

まず、会場は開かれた場所。つまり会議を見える化することだ。見える化することで参加者に緊張感を持たせることができるのだ。会議人数はとくに制限しないが、人数に状況によって、また会議の命題によって会場選択を見直すことも必要である。

会議参加者の多くは聞役に徹することになる。多数が聞役になることは緊張感を失う最大の要因でもある。こうしたことから参加者全員に緊張感を持たせる工夫が必要だ。

工夫の最初として取り組みたいことが参加者からの報告発言である。そしてさらに、報告発言した参加者への質問も受けることだ。聞役になっている参加者を無作為指名によって強制的に質問させるのだ。この方式を取り入れれば、参加者全員に緊張感を持たせることができる。

参加者の報告発言には必ず進捗状況を入れさせること。工程表どおりの状況なのか、仕事をあおる意味合いとしても重要である。

意思統一ができているかが会議のチェック事項だ

執行会議の主目的は意思統一にある。会議参加者全員が理解したか。ダラダラと長い時間をかけるのは緊張感を持続させるためにも逆効果である。短時間会議の手段として参加者全員が立ったままで会議する方法もある。時と場合によって会議の装いを変化させることも必要だ。会議の装いを変えるだけでもマンネリ化を防止できるものだ。

大別した二つの会議は運営方法も大きく異なる。会議運営の技術によって組織の総力が大きく左右される。会議運営者は会議技術を戦略的に学び、個々の会議で戦術的運営していただきたい。会議の戦略とは「会議で組織をつよくすること」である。会議の戦術は「個々の会議参加者の意識を高め、会議に参加させること」である。

会議回数も制限すること。

会議では必ず結論を出すこと。

誹謗中傷は絶対にさせないこと。

緊張感もあるが楽しめる会議とすること。

会議に求めるテーマはまだまだたくさんある。会議のあり方そのものをテーマにしてもいい。会議が楽しみになるくらいの運営ができるようになりたいものだ。