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今からでも余裕で間に合う!スロースターターの就活ライフ

世間では、就活は早くにはじめることが良いと言われがちですが、本当にそうでしょうか。

ゆっくり初めて素早く決める、そんな就職活動はいかがですか。

就活はいつから始まるのでしょうか。大学3年の12月くらいには、もう合同説明会などが開催され、周りは就活一色になってしまっていますよね。企業に提出するESも、1月2月に最終締め切りを迎えるなんてところもザラです。でも、実際内定をもらえるのは、早くても4月過ぎ。12月から就活を始めて、結果が出るまでに、早くてもなんと4か月以上もかかってしまいます。

そんな長い期間、「この間のあの会社は採用かな、不採用かな。あぁ、新しく申し込んだ会社のESもかかなきゃ、明日の面接の練習もしなきゃ」なんて不安定な状況に置かれ続ける……はっきり言って、かなりのストレスがかかります。あなたは果たして、そのストレスに耐えながら就職活動を続けられますか?

著者は無理でした。ストレスに弱いタイプですし、ネガティブ思考なもので、どこにも採用されない状況が長く続けば続くほど、自分を追いつめてしまうのではないかと思いました。そこで、逆転の発想です。いっそ短期集中して、志望企業に120%のやる気と実力で臨み、元気の残っているうちにスパッと決めてやる!

というわけで、今回は私自身の体験談をお話ししたいと思います。

準備の3月

周りが皆一次面接だのなんだの言っている頃、ようやく就活サイトにログインしました。登録自体は大学で行われた合同就職説明会に参加してその時に一括でやったものの、一度もログインしてなかったんです。

なんかお知らせとかいっぱい届いていましたが、興味ない企業とかだったので無視。

そして自分の行きたい業種を社名で検索……うん、募集終わってる!そこだけは今でも後悔しています。

比較的志望度の低い企業だったから諦めもつきましたが……今回の記事をご覧になって短期決戦をやってみようと思った方にご忠告です。短期決戦だとしても、第一志望企業の募集期間だけは早めに必ず確認しましょう。

幸い募集が終わっていない企業ももちろんたくさんありましたので、気を取り直して手帳を見ながら「説明会に参加」をクリック。大学の出席必須の講義と重ならないように、綿密にスケジュールを組みました。著者の場合はメインの就活場所が都心だったため、同じビルで午前と午後、別の会社の説明会を受けるというようなスケジュールも組みやすかったです。

申し込みと同時にESを提出したり、事前課題があったりする企業もあったため、そういうところは後回しにし、2~3日かけて提出物を仕上げ、改めてエントリーしました。業界研究などもその時に合わせてしました。

また並行して、スーツや鞄などの就活グッズを購入。こちらも3月中旬にスーツ屋へ行って、就活フェアで揃えました。なお、通常洋服屋では裾上げなどのサービスをしていますが、購入したのが最初の説明会の前日で、裾上げをお願いしたら説明会に着られないことは明白でしたので、そこは諦めて自分で縫いました。

怒涛の4月

3月後半から4月前半にかけては企業の説明会。基本的には一日2件の説明会を回ります。時間をうまく組めば一日3件回ることも可能なのですが、著者は方向音痴でかつ都心に土地勘がないため、午前と午後の2件に抑えました。遅刻は印象が悪いですから、絶対にしないようにした結果です。

また、説明会と同日に一次選考をやってくれるタイプの企業がある時は、なるべく時間の融通をつけて一回で済むようにしました。

4月中旬からは筆記試験、後半からは面接も入ってきて、スケジュール管理が難しかったです。企業側から打診される次回選考の日時が、他の企業とブッキングするのはよくあることですが、著者の場合は短期集中でやっているため、ブッキングしないことのほうが珍しかったです。

そういう時は「大学のゼミがあるので」と時間をずらしてもらいます。原則として志望度に関係なく、後からぶつかってきた予定をずらします。何故なら、既にOKした予定を変更するにはそれなりの口実が必要となってくるから。

また、会社ごとに「この会社は月曜午前か火曜午前」「この会社は水曜」のように「都合のいい時間」を自分の中で決めておくと、二次三次に進んだ時に調整がしやすいです。ただし、予定変更しやすい説明会とぶつかったときは、説明会のほうをずらします。

説明会や面接の前には、移動時間を利用してその会社の企業研究をしておきます。会社のHPの、企業概要のページなどを印刷しておくと便利です。

内定の5月

4月中旬から始まった選考も5月になるころにはいくつか不採用が決まり、あるいはいいところまで駒をすすめて、残っている選考はより重要なものになりつつあります。そういう時は一日一件にして、その企業のことだけに集中します。(私の場合は3次面接から1日1社にしました)そして「御社が第一志望です!」というオーラを全身にまとって選考を受けます。

一方で、手ゴマが減るのは不安をあおるため、一社不採用になったら一社エントリーを繰り返しました。企業は早い時期から説明会を行っているため、遅い時期の説明会に参加する場合は「遅くなった理由を説明できたほうがいいかな」と考え、大学主催の学生モニターの引継ぎが4月まであったことにしました(モニターは実際やっていましたが、実際は大した引継ぎ作業はありませんでした)。

せっかくですので、学生モニターに参加する積極性と、引継ぎ作業をしっかり行ったという責任感をアピールしておきました。(結論から言えば、その心配は杞憂でした。しかしエピソードが一個増えたので結果的には慎重になったことがいい結果につながったと考えられます)そして5月中旬、無事第一志望である現在の勤め先から内定をいただきました。

全体を振り返って

冒頭でも書きましたが、就活は気力も体力も使い、とても強いストレスにさらされます。長く続けばそれだけ精神的にも体力的にも参ってしまいます。そうなると、就活で大事な「積極性・元気・笑顔」も発揮できなくなってしまいます。だから、覚悟を決めて短期決戦、というのはあながち愚策ともいえないわけです。

著者の場合は「3月に始めて5月までに必ず就活を終わらせる!」と決めて、その2か月だけは何があっても就活を優先するようにしました。同時に、その2か月はどれだけつらいことがあっても、前向きの笑顔で乗り切ると決めました。4か月は無理でも、たった2か月くらいなら我慢できます。

実際に短期決戦を実行するうえで大事なのはスケジューリングです。期間が短いということは、それだけ就活に割ける総合時間も少ないということですから、後回しにしてしまうとどんどんやらなければいけないことがたまってしまいます。「この日までに業界研究を終わらせる」「この日までに面接の想定質問に対する答えを考えておく」のように、課題一つ一つに明確な期日を設け、必ず期日内に達成するようにします。

そして、その達成感が自信を裏打ちしてくれるので、不採用になっても「次頑張ろう」という気持ちになりやすかったこと(もちろん落ち込んだけど!)。最初はやっぱり一次や二次で落ちることもあったけど、徐々に最終まで残れるようになってくることも自信になった。始めのほうで落ちるのは実力不足だけど、最終で落ちるのはもう企業との相性の問題。そこまで残れるなら、きっと自分に合った会社は内定をくれる、そう思うことができました。

周りが就活を始めると不安になるかもしれないけど、長く続けることが却ってダメになってしまうタイプの人もいます。今回の体験談を読んで、もしかしたら自分には短期決戦での就活が向いているかも、と思ったら、そうしてみるのも一つの手ではないでしょうか。……ただし、それで万が一内定がもらえなくても責任は取れないのであしからず。