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孤独な業務を楽しくこなすための「自分ルール」という工夫!

自分一人の個人仕事は気楽そうに見えるだろう。なにしろ他人の制約を受けずに時間も曜日も個人裁量でやればいいのだから、と思っている人がたくさんいるはず。私自身も自分の裁量で「気楽になる」と思っていたくらいだ。

しかし実態は「気楽」などとんでもない錯覚だった。自分を律する強い精神力がなければ、自分を甘やかす怠惰な時間に流されてしまうからだ。「個人裁量」とは組織で働く以上にたいへんな自己管理が必要なのだ。

強い精神力を持たないと自分を律することができない。となれば手段はひとつしかない。そう、自分を律するためのルールづくりしかないということだ。

時間の制約

組織で働いていたときには「組織が管理」してくれた。このため、決められた時間に出勤し、組織ルールに従って働いた。これによって確実に業務管理はできていた。ところが「自分の自由になる時間」を得たという意識から、「自分の都合に合わせた時間」運用をしはじめると、とたんに仕事は停滞し、すべての歯車が噛み合わなくなってしまう。こうした「ずさんな管理」結果が「仕事の停滞」なのだ。

組織ルールには「評価」と言うリスクがある。そして管理者と職場同僚の監視もある。これらが仕事に必要なプレッシャーを与え、やる気モードをつくりだしているのだ。しかし個人仕事では管理してくれる他者がいない。だから仕事に必要なやる気モードは自分でつくりだすしかないのだ。そのやる気モードが「個人の仕事ルール」である。

ルール1。仕事中のネットサーフィン禁止

いまは仕事場はもちろんのこと、どこでもインターネット接続できる環境だ。しかし会社ではネットサーフィンに没頭して「できなかった」などと言い訳はできない。

ところが、個人仕事の最大のネックはネットサーフィンにある。安易な気持ちでネット接続すると、いつの間にやらネットサーフィンのとりこになっているのだ。だから「ネットサーフィン禁止」は当然のルールだ。

ルール2。仕事の儀式をつくる。私は掃除と座禅をする

仕事に取りかかるには意識そのものを「仕事モード」に切り替えなければならない。ダラダラと仕事をはじめたのでは、集中できない時間に押しつぶされてしまう。このため、仕事をはじめる儀式としてデスク掃除や座禅をお勧めする。

デスク掃除は、集中力が途切れた場合、散らかっているデスクの掃除に目が移り、いつしか掃除に心が奪われてしまう。あらかじめ掃除しておけば集中力を奪う要因を排除できるからだ。

もうひとつの儀式として座禅がお勧めだ。私はiPodの座禅アプリを利用している。15分間の座禅をしているが、これがなかなか効果的なのだ。最初から15分は長過ぎるかもしれない。5分くらいから徐々に長くしていくのがよい。「これから仕事に入るぞ」という気持ちに切り替えることができるのだ。気分が重いときなどにはなおのこと効果的である。お試しあれ。

ルール3。時間管理の徹底

個人仕事の魅力は時間制約がないところかもしれない。しかし冒頭書いたとおり、時間を自由に使いはじめると仕事の時間がなくなってしまう。自由という時間管理は個々人の自己管理能力の難題でもある。

休息時間は4時間置きに15分ずつ休息。休憩は60分の昼食時間など会社規則同様にルール化する必要がある。また、個人管理では期限付きの業務を計画的に行うことが難しい。徹夜作業は仕事リズムと体調管理を崩す要因である。

ルールその4。飴とムチ

飴は目的の仕事か完了したときの「自分へのご褒美」だ。これについては詳しい説明は不要だろう。もう一方のムチが重要。ムチは自分自身にむけるものだから、手加減するのは目に見えている。

場合によっては自分に都合よく「執行猶予」なんぞ発令したりするかもしれない。これでは「ムチ」にはならない。効果を発揮するためには自分への制裁となる「ムチ」でなければならない。

それにはどんな「ムチ」があるか。他人による監視もひとつの方法だ。Webカメラによって、仕事中の自分の姿を常時さらすのはいかがか。家庭ならば妻の目線など、他人に見られているかもしれないというプレッシャーを受けることで仕事に専念できる。

いずれにしても自分に甘い「個人裁量」の持主であるならば、他力のプレッシャー活用を検討することが効果的だ。