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糊代ってなあに?会社は実は多大なる善意で成り立っている!?

ビジネス、というととってもドライな感じがします。サラリーマンの仕事って、実際はどこまでドライなんでしょう?

達成感

「これまでに最も達成感を得たのはどんなことですか?」

面接の場で聞かれたことがあります。確か転職活動中だったと思います。想定して然るべき質問なのに、その時の私は全く準備していなかったのでアワアワしてしまいました。自分のダメさ加減が印象に残ってしまい、それ以来時々考えます。「達成感って何だろう?」と。そして周りを見渡すと、意外に小さなことに達成感を見出している人の多いことに気付きます。

「お客様が喜んでくれた」

「長年の不備が解消した」

「一週間やろうやろうと思いながらできなかったことが、やっと片付いた」

「気になっていたことの答えが見つかった」

誰かに褒められるほど大袈裟なことじゃないけれど、ちょっとスッキリしたり、ちょっと嬉しかったり、そしてその嬉しさを誰かと共有できたりすると、職場の空気がグッと良くなります。

お客様のために

最近はどこの会社でも分業が進んでいます。例えば賃貸でお部屋を借りようと思ったら、

①不動産屋さんでカウンターのお姉さんに物件を案内してもらった。

②物件を決めて申し込みをしたら、契約の担当の人が出てきて書類の説明をしてくれた。

③契約金を払って手続きが終わったら、管理会社の人と現地を確認して、鍵を受け取った。

と、いうように一つのサービスに様々な人が関わっていることが多くなりました。そして、顧客の立場からすると何度も同じ話を別の人にしたり、電話をたらい回しにされたりということも増えたように感じます。

では、内側で働いている人たちはどうなのでしょう。データが一元化されていて、来たお客様のデータを検索して答えている。申し送りを徹底している。そんな取り組みもあるでしょう。でも、いくら仕組みを作ったところで、中で動いている人たちが、自発的に考えて動かないと、やはりうまくいきません。さっきの例で言えば

①のお姉さんは雑談の中で、あなたがなぜ引越しをしようとしているのかを話したとしたら、②の契約担当者に伝えるでしょう。

②の契約担当者は必要事項をあなたに伝えるとともに、ガス開線の立ちあいは時間ピッタリに来ないから引っ越しの最中に来てもらうように設定した方がいいですよ、なんて豆知識をくれたりします。

③の管理会社の人は、鍵交換をあなたの目の前でしてくれたり、後日引渡ならどこでいつ渡すのがあなたの都合に合うかを聞いてくれます。

マニュアルには、引っ越し理由を確認すること、とかガスの立ち合いの注意事項についてとか鍵渡しの調整についてなんて細かい規定がなかったとしても、そのパートを担当する人たちの「善意」と言えるものが「サービス」の源泉です。

その他ののりしろ

例えば社内でのコミュニケーション。ちょっとしたプライベートの雑談が、相手をより深く知ることになります。顧客との会話でも、雑談の中で信頼感が醸成されたりします。このお客さん好きだな、この担当者は信頼できるわ、お互いにちょっとした好意、善意が、あちこちにあって、会社という組織は動いています。

「ビジネスだから」と肩肘張らず、時にはウェットコミュニケーション、やってみてください。あ、もちろん、「ビジネスですから!キリッ!」とキメ台詞を吐かなきゃいけない場面があることも、お忘れなく。