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ダメな先輩に学ぶ!仕事での賢い上手な立ち回り方4ポイント

会社で仕事をするうえで、「ホウ・レン・ソウ」すなわち「報告・連絡・相談」は欠かせません。特に新人のうちは、何をするにつけても先輩に報告、あるいは連絡をすることになるでしょう。しかし中には、せっかくマメに報告しているのに、まったく報告しがいのない先輩というものもいます。そんなダメな先輩の下についてしまったら……?

1:報告を覚えていない! 忘れん坊ニワトリ先輩

新人「ニワトリ先輩、先日報告した○○の件ですが」

先輩「それ何だっけ?」

新人「A社から今週中に返してほしいと言われていた、○○に関する調査回答です」

先輩「えーと……ごめん、覚えてない」

過去に報告したことを覚えていない先輩。こちらとしてはせっかく報告したのに、報告自体なかったことにされていて困ります。報告を受けて先輩が何らかの判断を下してくれないと次の作業に移れないこともありますし、中には自分が忘れているくせに「新人が報告をしないんです」なんて言い張る先輩も!

こんな先輩には、メモやメールなど、証拠が残る形で報告をしましょう。特にメールだと、メモのように無くしてしまうこともないですし、CC(同報メール)で他の先輩や上司にも同じメールが届くように設定すれば、先輩が見逃したときの保険になります。

同様に、自分が誰かから作業を頼まれたり報告を受けたりしたときには、その内容をスケジュール帳などにメモし、忘れないようにしておきましょう。その場合は報告を受けた内容だけでなく、いつ誰から受けた報告なのかも併記しておくと便利です。

2:その場しのぎ! 右から左へムーディ先輩

新人「……というわけで、この作業は言われた期日に間に合いそうにありません」

先輩「わかった、誰か手が空いている人を手伝いに回すから、一応そのまま続けて」

新人「わかりました(助かった~!)」

(数日後)

新人(明日締切なのに、まだ誰も手伝いに来てくれない……)

問題を報告したその場では「何らかの対処をする」と言ってくれる先輩。これで一安心、と思いきや、実際にはその後何の対処もしてくれず、結局問題が先送りになってしまっただけということがあります。先送りになってしまったことで対処の時間も十分に取れず、プロジェクト皆を巻き込んでの大フォローになってしまうことも考えられます。

こんな先輩には、自分から「先日お願いした、お手伝い要員を回していただける話どうなりました?」と確認をしに行きましょう。何度もしつこく確認すれば、そのたびに先輩も自分の作業が中断されるので、対処しないといけないな、と感じてくれます。

同様に、自分が誰かに対して何かのアクションを約束した場合には、優先度高の作業としてタスク化しましょう。優先度を高く設定することで、やり忘れがないように心がけるのです。

3:何が言いたい! 優柔不断校長先輩

新人「校長先輩、この場合はAとBどちらがいいんでしょうか」

先輩「うーん、AもいいしBもよく見えるね……いいと思う方でやってみたら?」

新人「どっちがいいのか正直よくわからないんです」

先輩「うーん、任せるよ」

新人(困るなあ……)

何か判断を仰いでも、曖昧な返事ではっきりしない先輩。業務経験も知識も少ない新人としては、結局いいの? わるいの? どうしたらいいの? と困ってしまいます。もしかしたら先輩は、新人に考える力や調べる力を養ってほしいと考えているのかもしれませんが、どんなケースでもはっきり答えてくれない先輩は、単なる優柔不断な人かもしれません。

こんな先輩には、結論を誘導するような話の仕方で真意を引き出しましょう。例えば「どちらがいいですか?」と聞くのではなく「Aでよろしいですか?」と聞いてみる(それでもはっきりしないときは「Aでよろしいです“ね”?」と聞いてみる)。また、ぼやかしたり抽象的な表現をされた時には「それは××という意味ですか?」と確認する。そうすることで、「確かに先輩もその意味で言いました」ということを裏付けるのです。

同様に、自分が何らかの判断を求められたときには、曖昧にせず明確に答えるようにしましょう。また、言いたいことが確実に伝わるよう、できるだけ結論から話す癖をつけましょう。

4:話を聞いてよ! 思い込み石頭先輩

先輩「○○の件はどうなってる?」

新人「あの件は第二段階まで承認を受けて、現在第三段階を実施しています。オンスケです」

先輩「第一段階で問題があったけど、第二段階の承認は受けられたのかな?」

新人「はい、部長の承認を受けました(えっ、今「承認を受けた」って言ったよね?)」

先輩「そう。で、スケジュールは遅れてないよね?」

新人「はい、オンスケです(えっ、これも言ったよね?)」

話を聞かない先輩。自分から「どうなってる?」と質問しておきながら、新人の答えは聞いておらず、自分の言いたいこと、聞きたいことだけに注意を払うタイプです。新人は同じことを何度も説明する羽目になり、やがては「どうせ何言っても聞いていないんだ、聞かれるまで黙っておこう」と報告へのモチベーションが下がってしまいます。

こうなるとなにか問題が発生しそうな時も「聞かれなかったから言わなかった、言ってもどうせ聞かないし」と報告をしない癖がついてしまい、問題の発覚が遅れて大ごとになってしまうことがあります。

こんな先輩には、話の中盤は自由に先輩に喋らせて、最初と最後の主導権をしっかり握ることで対処しましょう。

つまり、「なにか報告したいことがある場合は自分から話しかける(最初の主導権を握る)」→「その問題について、先輩が自由に質問したり意見を言ったりするので、聞かれたことに答える(先輩を泳がせる)」→「一通り話し終わって先輩が満足したら、なにか言い忘れや伝えなければいけないことが残っている場合はそれを告げる(最後の主導権を握る)」という流れで、報告すべきことをもれなく伝えることができます。石頭先輩も言いたいことを言いきることができるので、満足してくれます。

同様に、自分が誰かと話をする際には、相手の話をさえぎったり思い込みで応対したりせず、相手の言うことをきちんと丁寧に聞きましょう。円滑なコミュニケーションをとるためには、実は話術のスキルや話の内容よりも、相手を尊重するという態度こそが一番大切なのです。

いかがでしたか? ここに挙げた5つのケースは、どこの職場でも比較的よくみられる、ありがちな光景です。しかしありがちだからと見逃していては、ストレスがたまり意欲が低下するばかりです。

こんな困った先輩の対応を反面教師に、「こうだったら働きやすいのに」というアイディアを実践してみましょう。そうすればあなたの下に新人が入ってきたときには、「話を分かってくれる先輩・上司」になって、仕事が円滑に進められるようになっていますよ!