• RSS

個性的に見せようとベージュのスーツを選ぶのは失敗のもと

学生のみなさんが着るリクルートスーツ。だいたいは黒、もしくは黒に近いグレーや紺といった色が選ばれています。「みんな同じような色で、同じようなデザインのスーツを着ているから個性が見えない」などと批判するむきもあるようですが、本当にそうなのでしょうか。

個性を表現するのは服装や髪型だけでない

同じような服装、同じような髪型をしていても、個性そのものはそんな簡単に埋没などしないものです。

もちろん、後ろから見たら同じに見えるかもしれません。しかし、新卒採用は後姿だけを見て判断するわけではありません。

中学や高校で同じ制服を着ていても、それぞれに個性はあるものです。それと同じく、就職活動においても個性を表すのは服装や髪型ではありません。あなた自身の言葉や行動そのものなのです。

面接担当者は中身を見ている

面接などの後、面接担当者同士で話をすることがあります。その際に「みんな同じ服装で同じ髪型だったから、誰が誰だかわからなくなったよ」などという意見は聞いたことがありません。

「みんな判で押したように同じ答えだったから、印象に残った子がいないなぁ」という評価はよくありますが…。

服装だけで個性が表現できるのなら、こんな簡単なことはありませんよね。もし本気でそんなことを思っているのなら、ヤンキーの中学生と発想に大差はない、ということなのでしょう。

服飾デザイナーになりたい、などの選んだ服装そのものが評価される仕事であれば別ですが、普通のリクルートスーツを着ているからこの子には個性がない、などという評価は下したりしないものです。

もしもその評価につながったとしたら、それはあなたの発言にあなた自身の色が見えなかったから、ということに他なりません。

しかし、そうは言っても、なんとか周囲とは違ったものを選びたいと思うのも、また人の心なのでしょう。女子のスーツにおいて、数としては多くはありませんが、時々ベージュのスーツを選んでいる学生さんを見かけます。

ベージュのスーツ…。社会人になってからだったら1着あるととても重宝する上下ですが、学生のリクルート用としてはおすすめできません。

おすすめ出来ないベージュのスーツ

ベージュのスーツそのものはだいたいどんな色とも合わせられる、着回しのしやすい便利な1着であることに間違いはありません。

しかし、何と言っても学生が一番大切にしなければいけない、『フレッシュな印象』が消えてしまうのがコワイところです。さらには野暮ったい印象まで与えてしまい、そうなるとわざわざこの色を選ぶ意味があるのでしょうか。

ベージュのスーツが難しくなってしまう理由の一つに、インナーに白いシャツを着る、ということがあります。白とベージュの組み合わせだと、どうしても全体的にボケた印象になりやすいんですね。

ベージュのスカートスーツにシンプルな白いシャツ、肌色のストッキングにヒールの低い黒い靴。あちゃーっ、と目を覆いたくなるぐらい垢抜けないスタイルの出来上がりです。

まだベージュのパンツスーツであれば、なんとか見栄えが勝つ場合もあります。しかしそれは背が高くてスラリとした体型の人限定ですので、よほど自信がない限り、着こなすのは難しいと思った方がよいでしょう。

個性を出すのは社会人になってから

社会人の場合なら、鮮やかな色のスカーフやネックレスなどをして差し色にするでしょうが、学生の場合、そういうわけにはいきません。

かと言って、ベージュのスーツにダークカラーのインナーを合わせてしまうと、まるでキャリアウーマンの出来損ないになってしまいそうです。これではますます学生らしさからは遠ざかる一方ですね。

「だから日本の学生は個性がないって言われるんだよ」などという意見はこの際、横に置いておいておきましょう。就職した後なら、いくらでも個性を表すことができるのですから…。