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まさに地獄絵図?中高年の厳しい転職事情の実態!

ひと昔の高度成長期を謳歌していた頃とは状況が一転し、大企業に勤めていてもリストラによる解雇が急増している。また、個人と会社のアンマッチを強く意識しだすのはこの年齢からである。

心も身体も病んでしまい、家庭を守らなければならない義務感もありどうしようもなくてもがき苦しむ人が多い。私の近くでもこのような人が多くなっており、離婚が急増している。

特に家庭を持った30代後半以降の人は文字通り地獄である。住宅ローンを抱えながら子供の教育費が年々増加し、支出が収入を越えて家庭はまさに地獄絵図となる。自ら命を絶ってしまう人もいる。病気で早死する人も多い。

転職が多いと雇用の道を閉ざされる

日本は一度失敗すると敗者復活できるチャンスが与えられない。非常に残酷で理不尽な国であると思わざるを得ない。失敗を許さない環境にあるのだ。特に転職を繰り返して来た人に対する扱いがあまりにもひどい。

性格上たまたま長続きしない人もあるだろうが、訳あって渡り歩かねばならなかった人もいる。ところが日本企業は全部をひとまとめにして「人生の落伍者」のようなレッテルを貼り、雇用の道を閉ざしてしまうのである。

これがまかり通っているのは日本くらいであろう。海外ではこれは有り得ない。「失敗=経験豊富」と「失敗」を負の遺産とは見ていない。

逆に色々な経験と人脈を生かしてもらえるのではと積極的に採用されるケースが比較的多いのである。人間、少しでも長く生きればそれなりの経験もするし、人脈も広がる。

今のような混沌とした時代では、多くの経験を積んだ人の方が臨機応変に判断を下せるだろうし、企業としてはありがたいはずなのである。

しかし日本企業はそれを評価しない。転職は30歳までといつまでも年齢にこだわっている。これでは国際競争には勝てるはずがない。

海外企業は若手、中間、ベテランをうまく活用する仕事の与え方をしており、どの年齢でもみんな結構生き生き仕事をしている。

負債を減らすことも考える

日本ではどうか。中小企業によくあることだが、ベテラン社員を雇用したのはいいが2代目社長の能力が乏しく、ベテラン社員の能力に対して妬みや嫉みの感情が生まれ結局その社員を使いこなせないと言った馬鹿げた状況があちこちで繰り広げられているのである。

ではそんな状況でかつ、中高年で転職しなければならなくなったらどうすべきか。まず生活を守るため負債を減らすこと。住宅ローンがいい例だ。

住宅ローンの負債価値は変わらないが払い終わったら手に入る住宅の資産価値はどんどん目減りしている。これでは住宅を保有する価値はない。早く負債を手放し賃貸で借りる等長期の負債を短期の費用化にすべきである。

この先の事が重要になる

次になかなか決まらない転職活動の合間にアルバイト等で食いつなぐ事である。コンビニ店員でも良いので人と接する仕事が良い。

中高年では企業に応募する書類の数だけでも40代であれば最低300社は覚悟しなければならない。

それだけ応募しても「十分検討したしました結果残念ながら・・・」と言う返事しか帰ってこないので気が滅入る。毎日それが続けば間違いなく引きこもってしまうからである。

それと共に今までの人脈を総動員して、恥も外分もなく働ける先を探すことである。この時に大切なのは自分の人生をもう一度しっかり棚卸しすること。40代であれば平均寿命まであと40年程ある。

今までの人生よりこの先の人生をどう働くかが重要である。

自力で生きてゆかなくてはならない時代に

これから新しいことにチャレンジしても50代にはプロになれる。しかも今まで働いてきた分経験がある。

20代よりも逆に早くマスター出来るのである。また、最近労働の形態に随分変化が出てきた。雇用されなくても自力で稼げるチャンスが増えてきた。時代の流れをよくウォッチすれば何かが見つかる時代である。

日本の「カイシャ」という形態がなくなりつつあると言われている。自力で生きてゆかなくてはならない時代がもうすぐそこまで来ている。

自分の生活を他人任せにしてきたサラリーマンは、自力で生き抜いてきた自営業者から学ばなくてはならないと感じるのである。