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その転職ちょっと待った!アンマッチを防ぐために知っておきべきこと

昨今の日本も転職活動が活発となり、人材紹介会社もかなりの数増えてきた。だが、アンマッチ転職が後を絶たない。マンマッチ転職を防ぐ方法はないものだろうか?

元々人間は自分に適する働き方を本能では知っている。しかし現在の生活を維持するために転職適齢期の人はお金を追いかけてしまうのである。これでは自分に合った仕事に出会う事は難しい。仕事に対して妥協してしまうからである。お金を追いかけるのだがお金と仕事が比例しない。それは当然である。

企業は抜けた穴を埋めるがごとく、ピンポイントの人間を採用したがる。転職者は自分自身をその条件にマッチした人間に合わせようとするのである。要は自分を飾ってしまう。これでは何回転職しても、本当に自分にマッチした企業に巡り合うまで何回も転職を繰り返すことになるのだ。

30代前半までならまだしも、40代を超えてからもこれをやっているようではかなり難しい。中高年の転職が極めて難しいのはこのためである。斯く言う私もそうであった。十分な経験と知識を持ちながら何回も失敗してしまった。

しかし、最近は時代が変わった。個人が事業できる環境が欧米並みに整いつつあるのだ。ところが日本人はなかなか個人で事業をする思いには至らない。この感覚が日本で浸透するまでにはもう少し時間がかかるであろう。それならば、転職で生き残る道を探すしかない。

転職の世界もマーケティングと同じで、自分という商品を如何に売るかを考えなければならない。ただ面白いのは、ビジネスのマーケティングは出来ても自分個人のマーケティングはなかなかできないということである。何故ならば、自分という商品の現状分析がなかなか素直にできない。必ず自分の願望や欲を含んでしまうからである。

私も長いあいだマーケティングに携わりいろんな商品を売ってきた。市場分析も商品分析も的確で会社の利益に何億円も貢献してきた。しかしながら自分という商品を売り込むとなるといろんな障壁が立ちはだかり思うようにいかないのである。要は「素直」に自己分析ができないのである。この「素直」が最も難しいと言われている。

ずいぶん昔の話になるが、私が学生であった頃、京都高島屋で「松下幸之助展」が開催されていたので、好奇心で訪れてみた。あるブースで経営の神様のビデオが流れていた。最初は何気なく見ていたのであるが、ある言葉で私は衝撃を受けたのである。

経営の神様がこう言っていたのである。「人間、なかなか素直になれまへんなあ、私も80歳を超えても、あれがしたいこれがしたい、そうせなあかん、ああせなあかんっと欲ばっかり出てきます。これではまだまだ素直にはなれまへん。人間としては半人前ですわ」っと。

一代で大会社を築き上げた経営の神様がこんな事を言っていたのである。私は雷に打たれたような衝撃を覚えた事を未だにハッキリ覚えている。後々縁があって、私はこの会社でお世話になったのであるが、研修の時に色々勉強させてもらったのである。

このように「素直になる」というのが如何に難しいか。しかし、これが出来ないことには転職活動もうまくいかない。縁と運によるところもあるが、自分に素直になる事が転職のキーファクターフォーサクセスである事を肝に命じなければならない。