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どんなことやってるの?今更聞けない派遣社員の仕事内容

派遣と言ってもいろいろです

リーマンショックのときでしたか、自動車メーカー等でいわゆる「派遣切り」が多発し、大きなニュースになったことがありましたね。「会社の寮にいたのに、住む所がなくなってひどい!」というような話を覚えている方も多いでしょう。

あの件で、「派遣社員は不安定」「派遣って生活できないんだ」という印象が強まったのではないでしょうか。しかし、派遣社員が全員寮住まいというわけでもありませんし、仕事がなくなれば住むところもなくなるというわけではありません。

なぜなら、「派遣社員」は職種でも生活スタイルでもなく、契約形態の一つだからです。

工場だと住み込み!?

確かに、工場などの場合は寮を提供され、ほぼ住み込みに近い形で働くケースもあります。ですがそれはごく一部の話。

そもそも寮を提供できるほどの余裕があれば、ほとんどの会社はその分でより多く人を雇うでしょう。ということは、最初からあまり良い仕事ではない可能性が高いです。

一番多いのは事務職

さて、では一般的に言われている「派遣社員」はどんな仕事をしているのでしょうか。派遣という概念ができた頃は「専門家が派遣されて手伝う」というスタイルが多かったのですが、現在は実に様々な職種の派遣社員がいます。

これは、企業側が人件費削減などを優先したことが原因の一つです。多くの場合、派遣社員には交通費やボーナスがありません。この分だけでも相当な経費削減になります。

そのため、現在では医療系など特殊な資格がいる職業以外は、全ての業界に派遣社員がいると言っても過言ではないでしょう。一番多いのは一般事務などの事務職です。

どの会社でも必要な部署ですが、仕事の量が多い割に特殊なスキルが必要ないことが多いので、派遣社員にやらせてしまおうというわけです。事務処理能力こそ、全ての仕事の基本とも言えそうですが……。

ちなみに筆者も一般事務職として派遣されて仕事をしたことがありますが、どこも大体「量をこなして何ぼ」という感じでしたね。

同じ事務系でも、営業事務や経理事務ではまた違ってくるかもしれません。

エンジニア系にも派遣は多い

派遣社員は給料が安いものと思われがちですが、そうとは限りません。特にSEなどのエンジニア系は、正社員と同等あるいはそれ以上の時給で働いている人もいます。これは専門職としてのスキルや経験が買われているため。

派遣だとさまざまな会社を渡り歩けるので、それを生かして複数の業界で働き、総合的なスキルアップをしていくことができるのもエンジニア系です。

もしあなたがエンジニアとして働きたいと思っているなら、正社員だけでなく派遣社員でも満足いく働き方ができるかもしれませんよ。

正社員とどう違う?

契約形態や待遇などは別として、仕事上で派遣社員と正社員で違うことはあるのでしょうか。これは筆者の経験からすると「あります」。とはいっても「派遣のくせに!」というような感情的な話ではありません。

「平社員を雇う代わりに派遣社員にして、経費を抑えているんだろうなあ」ということです。とある大手メーカーに行ったとき、私の所属していたチームはリーダー以外全て派遣社員でした。

ちょっと言い方が悪くなってしまいますが、「量のかさむ仕事は派遣社員に、重要な決定や打ち合わせは正社員に」とう使い分けをしているように感じたものです。もちろん、これも職場によるでしょう。

場合によっては露骨に態度に出す人もいるかもしれませんが、そんなところとは契約を更新せず、おさらばしてしまっても良いのではないでしょうか。

派遣だから悪いということはない

いかがでしょうか。収入などの点でデメリットもありますが、派遣=良くない働き方というわけでもありません。「何が何でも正社員を募集しているところしか受けない!」というのではなく、「派遣も一応考えておこうかな」という意識でいると、より合った職場にめぐり合えるかもしれませんよ。