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リゾートでのアルバイト、知らない間に仕分けられている現実とは?

リゾートでの仕事はどのような形態で募集がされていると思いますか?

もちろんアルバイト情報誌などで大々的に掲載することもあるでしょう。しかし、意外なほどに大学などのサークルやクラブで代々受け継がれていくパターンが多いのです。

学生にとっては代々の先輩方が働いてきた実績のある職場、ということです。まったく未知の場所に行くよりもはるかに安心感があるでしょう。

またバイト先にとっても毎年ある程度まとまった人数を確保できるため、手間が省けてありがたいという側面があります。さらには、大学のレベルやサークルの方向性から、おおよそこんな感じの学生が多いというあたりのつけやすさもあるでしょうか。

お互いにまったくの一見ではない、という安心感があるのがメリットです。しかし、それゆえの苦労があることをご存知ですか?

個人ではなく○○大学の子として見られる

毎年毎年、歴代の先輩達が働いてきた場所。しかし受け入れる側の顔ぶれは、学生ほど頻繁に変わるわけではありません。つまり、すでに卒業した世代も含め、代々の学生を知られている、ということになります。

そうなると、サークルやクラブ単位で来たバイトは基本的に「今年の○○大学の子」と一括りで判断されることになります。あなたが使えるアルバイトだった場合は、「今年の○○大学は使える」と評価されますが、当然その逆もあるわけですね。

つまり、あなたが使えなかった場合は「今年の○○大学はハズレだな」と言われてしまうわけです。

もちろん、バイト先の人々が個人としてのあなたを認識していないわけではありません。しかし、どうしてもそれ以上にグループの名前が強調されるのは仕方がないことなのでしょう。ひとえにそれだけ実績がある、ということに他ならないからです。

特に評価の高かった学生が卒業して姿を消した場合、その後からやってくる学生は何かにつけて比較されることを覚悟しなければいけません。知っている先輩であれば「あの人はデキル人だったからな」とあきらめもつくでしょう。

しかし、顔も合わせたことのない先輩をいつまでも引き合いにだされれば「知らないよ、そんなヤツ」と不貞腐れたくもなります。しかし、ここで不満のある顔をすればますます団体の評価を下げるだけ。ぐっとこらえて、仕事で認めてもらうしかないのだ、ということを理解しておきましょう。

団体の一員としての行動が求められる

アルバイトが始まり、ある程度バイト先の人々と打ち解けてきたからといって油断はできません。同じ大学、同じサークルに所属しているからこそ、そのグループの中での「使える子」と「使えない子」にいつの間にか仕分けられていくのです。

通常であれば比べる必要のないことまで、同じ団体に所属しているがゆえに比較の対象となるわけですね。そして、「この子は来年も来てほしいけど、あの子はいらない」という評価がされていくことになります。

公私の区別がつけられず、ただ遊びにきたような印象をもたれた場合は翌年以降団体そのものが受け入れてもらえない場合も。こうなると、先輩達が築いた歴史に泥を塗ったと言っても過言ではありません。

また、他のサークルメンバーのミスを一緒になって頭を下げなければいけない場面に遭遇することもあるでしょう。自分がやったことではないから関係ない、という言い訳は通用しません。それが、団体の一員としてアルバイトに参加する、ということなのです。

ただしこれは考えようによっては悪いことではありません。いずれ卒業して社会人になった時、そのような評価のされ方はごく当たり前のことだからです。

別にそのための修行にでたつもりなどないでしょう。単純に仲間と一緒に楽しくリゾートでバイトしてお金が稼げれば一石二鳥、ぐらいの感覚でしょうか。

しかし、自分の行動が団体の評価そのもにつながるのだ、という現実を知るうえでは貴重な体験と捉えることができます。普通のアルバイトでもそのような場面はあるでしょうが、リゾートは仕事外の私的な時間を含めて評価の対象となることを忘れてはいけません。

リゾートでのアルバイトは楽しく働きながらも、一歩引いた眼で周囲を見られる思慮深さを意識的に持つことをおすすめします。